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思い出「反則!平泳ぎ!」

【水泳嫌い】


7歳の時
学校で学年対抗水泳大会が開催された。

俺は
泳ぐ事が得意じゃなくて
水泳大会の選手になんてなりたくない。
ヾ(≧Д≦)ノヤダヤダ

なんとか泳げる事が出来たけど
平泳ぎと犬かきしかできなかった。

クロールみたいな高度な泳ぎは
息継ぎが出来ず全く泳げない。

なので俺は
選手選びの時に教室の隅っこに逃げて
出来るだけ目立たないようにしていた。
|д´)チラッ

そのかいあって
俺以外の人が選手として
どんどん決まっていった。

しかし
最後まで選手が決まらなかった種目があった。

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【プロファイル】


最後まで決まらなかった種目は
「平泳ぎ50m」と「クロール50m」

そりゃ7歳児の我々が50m泳ぐなんて
みんな恐怖の何物でもない。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

しかも
足を付いたら失格になるらしい。

そんな種目なんて
絶対誰もやりたく無くて当たり前だ。

でも泳げる子達は
全員選手として決まっていた。

そこで担任の男の先生が
出場種目に穴をあける訳にもいかず
生徒の成績情報ファイルを見始めた。

俺は
「あんなもの見られたら
俺が平泳ぎできることがばれる!∑(゚Д゚ノ)ノ」
そう感じてめちゃくちゃ焦ってしまった。

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【無茶苦茶な理由】


そして案の定
俺が平泳ぎできる事がばれてしまった。
キャ━━━━(#゚ロ゚#)━━━━ッ!!

そして担任の男の先生が
「ゆーくん!平泳ぎできるじゃないか!」と
そう当時のあだ名で
指名されてしまった。

でも先生に
「平泳ぎ25mしか泳げない~」と
50mなんてとても泳げない事を伝えた。
(*>д<*)ムリー!

そうしたら先生は
「なら大丈夫だな(´・∀・`)ニコッ」
そう意味の解らない事を言われ
強制的に選手に選ばれてしまった…。

俺は
50m泳ぐ事が初体験で
当日が凄い恐怖でしかなかった。

このとき俺は
「絶対途中で足を付いて
失格になる~。゚(゚´Д`゚)゚。」
そう感じて泣きそうだった。

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【50mの恐怖】


その後
水泳の授業の時
いつもなら最後の15分間は
自由時間になる。

しかし
選手に選ばれた子達は
この自由時間に練習をさせられてしまった。
( ;´∀`)ウワ~ン

でも何度練習しても
体力的に50mなんて泳げない。

クロール選手の男の子も
50m泳げないでいた。

俺は
そろそろ先生に
50mも泳ぐなんてありえないだろうと
気が付いてほしかった。

でも
他のクラスの子達の中には
50m泳げる子が何名かいた。
∑(゚Д゚; )マジッ

その奇人変人な奴らのせいで
50m泳ぎが
7歳児の限界種目になってしまった。

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【気楽に競技】


そして俺は
50m泳げないまま
水泳大会当日を迎えてしまう。
(´-_-`) ドウシヨウ

水泳大会当日
25mも泳げず足を付いてしまう子が
結構たくさん続出していた。

そんな状況を見た俺は
「これなら
俺も足を付いたって許されるそうだ( ´ー`)」
そう思い安心できた。

しばらくして
とうとう俺の番が回ってきた。

俺は
「泳げなければ足を付いて
リタイヤしよ~う(ヽ´ω`)」
そう気楽に構えてスタート地点に立った。

そして
俺の50m平泳ぎがスタートした!

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【残り1人】


最初の25mは
ギリギリだけど何度も泳ぎ切った事があり
順調に泳ぐ事が出来た。

そしてUターンをして
問題の25m以降になる。

俺は
何度か50m泳ぐ事も練習したが
40m位が限界だった。

25m以降は
疲れてしまい
いくら泳いでもなかなか進めないゾーン。

でも俺は
「泳げなくなれば足付こう(ΦωΦ)」
そういう計画で泳いでいた。

しかし
そんな事を思ってチンタラ泳いでいたら
一緒に泳いでいる選手が
どんどん足を付いて脱落していく。

そして気が付いたら
俺1人しか泳いでなかった。
(。´・ω・)アレアレ?

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【許されないリタイヤ】


周りを見たら
もう泳いでるのが俺1人しかいなくなり
「絶対泳ぎ切れーヽ(`Д´)ノ!」
そんな歓声が猛烈に湧き上がっていた。

俺は
最後の1人になってしまい
みんなの応援が俺1人に集中していた。

このとき俺は
「これじゃもう
俺のリタイヤが許されないジャマイカ(´;д;`)」
そんなプレッシャーをビンビン感じた。

しかし案の定
40m付近で疲れて限界が来た。

このとき担任の先生が
スタート地点で大声を出し
「なんとしても泳ぎ切るのだ~(*`д´*)!!」
そう大声で応援していた。

こんな応援をされてしまっては
リタイヤが完全に許されない。

でも
さすがに疲れて泳げなくなる限界がきてしまう。

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【犬かき】


そして
疲れてさすがに泳げなくなり
足を付こうと考えた。

しかし
このとき担任の先生が
「犬かきだ!犬かきでゴールしろ!ヽ(`Д´)ノ」と
大興奮した声で怒鳴ってきた!

俺は
「え?平泳ぎ競技なのに犬かきでも良いの?!」
そうビックリした。

でも
もう疲れてゴールできそうになく
迷っている場合じゃなかった。

そして俺は
最後の力を振り絞って犬かきを始めた。

しかし審査員の女性教師が
「ハァー(# `Д´)⁈
何で平泳ぎなのに犬かきになるの( *`Д')凸⁈」
そうキレる声が聞こえた。

そしたら担任の先生が
「良いんだよ!俺が許す!<(`^´)>」
そう言って突っぱねた。

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【反則優勝】


そんな先生同士のやり取りの中
何とか50m泳ぐ事が出来たが
「もしかしたら俺失格かもな(´・ω・`)」
そう思ってしまった。

でも表彰式の時
あのキレていた女性の先生が
なんと!表彰台に呼んでくれた!

そしてこの女性の先生に
「平泳ぎの50mが最後犬かきだったけど
1人しか完走しなかったから特別に入賞です!」
そう言われて失格にならずに済んだ!

こうして俺は
誰もいない表彰台で
孤独な1番になってしまったのだった。

この時
みんなに褒められたけど
何か反則した気がしてモヤモヤしてる。

おかげで俺は
全く自慢できない1番になってしまった。

ふと横目で
担任の男の先生を見たら
キレてた女性の先生にペコペコ謝っている。
(。ノ_・`。)ゴメンナサイ ヽ(#`д´#)ノムギャー!

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