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ココア(裏金)事件

人が葛藤する場面を見て、本当に人間って辛いものだと感じたのです。
先日の日曜日、長男が孫を連れてきました。嫁さんは来週資格試験があって、その勉強をしなければならないので、ということで二人だけで来ました。
それでも午前中長男は近所のモールにある床屋に行き、その間は嫁さんと孫がモールの中で待っていて、その後別れて来たとのこと。何で葛藤があったかというと

長男が孫に聞きます
父「パパが髪を切ってもらっている時間、どこにいたんや」
孫「…」
父「ママとスタバに行ってたんじゃろう」
孫「…」
父「ママは何飲んでた?」
孫「…」
どうやら母親と密約があったようで、シラを切る雰囲気。そこで息子はスマホでスタバのメニューを見せながら
父「ママはこれ飲んだんじゃないか?」(とお好みらしいドリンクを見せる)
孫「…」(だが、「バレた」という雰囲気で目玉がウロウロ)
父「お前もココア飲んだんじゃろう」(どうやらスタバではココアが孫の定番らしい)
孫「…」(態度が「なんでわかったんじゃろう」という雰囲気満載)。
ということで、孫は態度には出たが、白状しませんでした。立派じゃ。

久々に子どもって(大人もですが)「嘘ってつけんもんだなあ~」と思うとともに、母親との約束を破って正直に言ってよいものか、あるいは約束を守るべきかという3歳児が葛藤する様を見て、(男は)つらいよ~、と感じた次第です。

落語に「子別れ(子は鎹)」というのがありますが、あそこで父親に内緒で小遣いをもらった息子が母親にとがめられるという場面があります。まさに父と母、ホントと嘘の狭間で苦しむ子どもの姿にココアの孫が重なりました。

私には息子が二人に娘が一人いますが(もう全員大人)、彼らが小さかった頃を思い出しました。大体嘘を言っているかどうかは子どもらはバレないと思っていたのでしょうが、子どもを持っておられる方は経験済みでしょう、実はバレバレです。

しかし反応が面白い。息子二人はしらを切りとおすことができないが、娘はもうバレバレでもシラを貫きました。
あの時「女は強いな~」と感じるとともに、それじゃあ同年代の男が手玉に取られるのは当たり前じゃな、と自分の過去を振り返ってようやくわかった次第。まあ男とか女とかいう問題でもないのですが…。

今、自民党の派閥はテンヤワンヤ、裏金貰った、いや少額、記載漏れ…と様々な上に、派閥解消についても正直なところ今まで通り派閥の傘の下にいて、上司の指示待ち世代と、猟官狙いで寄らば大樹の陰がミエミエですが、体裁として派閥解体賛成と言わざるを得ない陣笠議員がうじゃうじゃ。
「子別れ」ならぬ「閥別れ」、「子はかすがい」ならぬ「裏金はかすがい」ってところでしょう。

丁度、ママの飲物の口封じをココアの裏金でうけた孫と重なります。ココア(裏金)は美味しかったし、とはいえパパ(検察)の追求は厳しいし、俺はどうすりゃいいんじゃ、と黙秘に徹する孫。しかし検察(パパ)はその目玉の不審な動きですべてを見抜いている様子。果たして検察(パパ)は家に帰ってママ(派閥会長)を追求するのか(ママの飲物)、それとも反撃を恐れてココアだけでお茶を濁すのか!

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