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夜道

深夜2時、帰り道を歩いていた。

バイト先で調達した「おみやげ」の入ったビニール袋を携えて夜道をゆく。

いつもはこうこうと明るい商店街はうっすら暗い。

少し前をおじいさんが腰を曲げながらふらふらと歩いていた。その辺りの飲み屋で呑んでいたのだろうか。後ろから見ていると、なんか変わった歩き方をしているなあと感じた。ふらふらというか、なんかカクカクとしているな。

Tシャツと短パンの3人組の若い男女が缶の酒を飲みながら話していた。もう終電はないが、諦めたのだろうか。それともこの辺に住んでいるのか。

その横をカクカクしたじいさんが通り過ぎていく。

その次の通りをじいさんは曲がったのだが、目を見張るくらいのとんでもない大股で横切っていった。走り幅跳びの助走か? というくらいの大股だった。ちょっと跳んでいた。

え? と思いながら、「次の通り」を通りがかったとこで曲がった先へ目をやってみると、電信柱に片手をついてもたれかかっている男がいただけで、じいさんは消えていた。

そのまま大股で跳びながら帰ったのだろうか。


家に着いたら、パンツ一丁でソファに転がっていびきをかいている沖田がいた。エアコンも付けず、パンイチで、また「節電」していたのだろう。

盛大にいびきをかき気持ちよさそうだったが、このままだと死ぬなと思ったので、ぺしぺしと太ももを叩いた。




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鈴木のすり
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