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#139 面白半分日記25 断捨離と回想 ~ 死ぬかと思った

■断捨離作業中に回想

断捨離は思い立ったが吉日。
今やらないと、また1年、2年・・・・と立って、突然ポックリ逝ったら家族の手をわずらわせることになる。

終活の前々段階くらいのことはやっておいたほうがいいような気がして、午前中に作業を決行。

終活かぁ・・・・

ひるがえって「終活」の反対は「生活

生存して活動すること、生きながらえること、命を生かす活かす)こと。

これまで「生きる」ことばかり考えてきたが、死を意識したことなんてあっただろうか。

60有余年に及ぶ人生を振り返った。

振り返るのも終活儀式か?

そうだ、「死ぬかと思った」という瞬間が何度かあった。

■その1

小5の時、スキー少年団で活動していた。
30m級のジャンプ台から空中へ跳躍し、バランスを崩して体がねじれ、天地上下がわからないままランディングバーン(着地してからの滑走路)に体を叩きつけられスキー板ははずれ、最大斜度30℃をゴロンゴロン、ザザザザザーっと転がり落ちた。
コーチも選手もみんな心配して駆け寄ってきて叫んだ。
「大丈夫か!?おい大丈夫かぁーっ!返事しろー!!」

死ぬかと思った」

その後、飛ぶことが怖くてアルペン競技に転向した。

■その2

小4の時、体育でスキー授業が終わるとスキー場から学校へ戻らず、そのまま帰宅する慣習だった。
普通は、みんな道具を担いで一般道を徒歩で帰るのだが、私は単独で山越えにチャレンジした。
スキー板(ヒールが持ち上がって歩けるタイプの留め具付き)を履いたまま尾根伝いに登り降りして進み、最後は自衛隊の演習林を滑り降りて、さらに一般道を滑って坂の下にある家にたどり着くという1時間程度のルートだ。
途中、天候が崩れて吹雪に見舞われ、身動きがとれなくなった。
体力を消耗し体も凍えてきた。
雪の中にうずくまって泣いていたら、偶然にも訓練中の自衛隊員の一団が通りかかって私を保護してくれた。
「こんな所に一人で・・・ダメじゃないか!!」

死ぬかと思った

■その3

小4の時、友達とカエル捕りに行っ帰り道、農家の畑の横にあったコンクリート枠の中にある盛り土の上に乗っかって遊んでいたら、2人とも足下からズブズブと沈んで腰まで埋まった。
表面は土ではなかった。
カッピカピに固まった物体の下はドロドロのこえだった。
肥溜こえだめだ!
人糞とか牛糞とか豚糞だろう・・・・
もう臭くて臭くて吐き気はするし、家に帰るまでの道のりが恥ずかし過ぎて

死にたいと思った

■その4

大学生の時、バイクに乗って友人の家へ遊びに行った。
当時、東京都の多摩市は田園地帯が多かった。
友人のアパート近辺は砂利道。
急カーブにさしかかって減速したけど、砂利にハンドルを取られ、バイクごと畑に投げ出される格好になった。
ナス畑だった。
全身、土まみれで、体の節々が痛かったが奇跡的に骨折も内臓損傷もなく、履いていたジーンズが裂けて膝を擦りむいただけだった。

死ぬかと思った

友人の家に着いてからお土産を渡した。
「ほら、取れたてのナス。なすび!」
無意識にポケットに入れたのかもしれない。
農家さん、ごめんなさい。


■救われた命の使い方

13歳から30歳まで柔道をやっていた。
大小さまざまな怪我をしたが「死ぬかと思った」ことはない。

耳が擦れてパンパンに腫れ上がり、よく病院へ行って注射器で水を抜いてもらっていた。

絞め技で落とされたことは何度かあった。
気を失っているから、死ぬも何も・・・・

何度も救われた命だ。
無駄にはしたくない。

親から授かった恵みを多くの人に恩送りする使命がある。

使う命はまだ尽きぬ。

回想にふける日曜の昼下がり。