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ワレ定年二突入セリ! 【#7 先輩社員が勧めてくれた本の巻】

【はじめに】

2024年春、私は37〜8年勤めた会社で定年を迎えた。
55歳の時に会社は定年退職に向けた説明をしてくれた。
あれから5年、私が定年を迎えるにあたり、何を学び、どう考え、どんな決断をしたのか?
いま次々と直面している定年近辺の手続きや決断について、備忘録として記録していこうと思う。
このnoteが私と似た状況の後輩たちにとって、少しでも参考になるように願う。

 2021年2月。まだコロナの真っ只中であったが、状況的にはやや落ち着き始め、出社もするし、会食も始まってきたこの時期に仲の良かった先輩社員が定年を迎え、ささやかな食事会が開くこととなった。
 定年というタイミングなので、いつもの赤提灯というわけにもいかず、主役もそれなりのランクの人だったので、ここは思い切って芸能人も通う西麻布の重慶飯店 麻布賓館を予約した。
 当たり前なのかもしれないが、予約した重慶飯店は僕が大好きな珍健一さんの四川飯店よりグッと高級感があった。
予約していたからなのか、重慶飯店が高級だからなのか個室に通され、何かのXO醤炒めや、フカヒレのなんたらなど、どれも丁寧な仕事がしてあり、もちろん味も美味しかったが不思議と記憶に残る料理はない。
 この日の出席者は50代後半が数人。話題はおのずと「定年」について語ることとなった。
雇用延長した場合はどうなるのか?、企業年金はいくらもらえる?、税金はどのくらいかかるのか?
55歳の時に人事部から定年に関する説明は受けたが、どちらかというと”手続き”を教えてもらった印象で、具体的な金額がわからないのでこの日はみんなで先輩を質問攻めにした。
 その時に先輩が教えてくれたのが「知らないと大損する! 定年前後のお金の正解」という本だった。
その日、この本の内容で一番話題になったのは「事業をするなら、定年前から経費の領収書は絶対に取っておく!」である。
先輩社員の説明によると、定年後に事業を始めようと考えているのであれば、定年の前に動き出した時から領収書を取っておけば、起業後に開業費で控除されるのだという。 それは外回り用のスーツ代でも交際費でも、セミナー代でも良いのだそうだ。
先輩は定年のタイミングでたまたま入った本屋でこの本を見つけこの制度を知ったのだそうだが、本人曰く「2年くらい前に知っておきたかったよ、これ知ってたらかなり節約できたかも。この本のことを人事の部長に話したんだけど、知らないんだよ! 人事はこういう本を社員に紹介して読ませるべきだと思うんだけどな〜」と、かなりの熱量で勧めるので、私はその場でスマホから購入した。

 本を買って読み始めて一番読み込んだのは「会社を作るなら年収1000万を超えた年の2年後がいい」という章。
いくつかの起業の本を読むと、大体は株式か合同として起業してスタートするやり方が書かれているが、まだ何をするかも決めきれていない私としては、起業タイミングで法人化する意味を見出せていなかった。
会社を作るタイミングに意味があることを書かれたこの章を読んだことで、無理に最初は法人化しなくても良いという選択肢が増え、起業に対する考え方が変わった。

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