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ワレ定年二突入セリ! 【#11 第二種電気工事士に挑戦の巻】

2024年春、私は37〜8年勤めた会社で定年を迎えた。
55歳の時に会社は定年退職に向けた説明をしてくれた。
あれから5年、私が定年を迎えるにあたり、何を学び、どう考え、どんな決断をしたのか?
いま次々と直面している定年近辺の手続きや決断について、備忘録として記録していこうと思う。
このnoteが私と似た状況の後輩たちにとって、少しでも参考になるように願う。

 2023年8月、私は第2種電気工事士の資格を取得した。
人気の資格だし、興味ある人は多いのだろう。会社の福利厚生で申し込めるカルチャーコース一覧にも複数のコースがあったし、本屋にはさまざまな参考書が売っていた。
 定年まで1年を切っていたし、その後の身の振り方も決めていなかった私としては、夏のエアコン取り付けで大型家電店から派遣されて我が家に来た工事の方の手際の良さも一目おいていたのでかなりこの資格に興味があった。
(知り合いのホームセンター勤務の人に聞いた話では、この資格取得者は毎月の給与に資格手当がつくらしい)

 また以前、DIYアドバイザーの資格を取得したと書いたが、私はこうした家の改築などでに興味あるらしく、数年前に本を買って勉強を始めていたのだが、教室に通うのでもなく、空き時間に自分のペースで勉強しているだけだとあまり身が入らずいつの間にか本を手に取らなくなっていた。
 それから数年が経ち、友人と飲んでいた時に電気工事士の話となったのだが、彼もこの資格に興味があるらしくインターネットで調べ始めているところだった。
私は参考書を買って勉強を始めていたので多少、彼の質問に答えることができ、酒の席は大いに盛り上がった。そこで、2人で資格取得に挑戦しよう!ということになったのだが、資格取得に思ったよりも時間がかかったというのが正直なところだ。
しかし、今回、友人と一緒に受験することで資格が取得できたと思っている。
自分一人でずるずる勉強をしているだけでは踏ん切りがつかず、いまも受験していなかったかもしれない。
顔を合わせ、ビールを飲みながらお互いが覚えた知識や疑問などを話していると、一人で勉強していている以上の知識が短期間で身に入った。


 第二種電気工事士の試験は年に2回。資格取得のためには学科と実技の2回のテストをパスする必要がある。
学科をパスして実技で落ちた場合、次回の学科試験は免除され、実技試験だけとなる(確か受験料は変わらなかった)。
なぜ受験料が変わらないのを知っているのかというと、最初の受験は実技で落ちたのである。(友人は1発合格だった)
 学科試験の勉強は暗記勝負だ。工具や器具の名前を覚え、写真を見ただけでわかるように覚え込む。
 配線図の記号類も同様に覚え込む。1番厄介なオームの計算問題などは何度読んでも理解できなかったので捨てることにした。
 テストの出題数は50問で、60点以上取れば合格となる。仮に計算問題が全滅だったとしても、記号や器具名などの問題で点数を稼げれば学科はパスできるはずだ。 実際、私はこのやり方で難なく学科をパスした。
 実技は13パターンの配線図からランダムに出題され、その配線に必要な材料が箱に入っているのを開けるところから試験は始まる。
 箱を開け、材料を確認し自分なりに配線図を書き、それに沿って配線していくのだ。
 中には用途や場所によって太さや強度などを考慮した数種類のケーブルが用意されている。
主に使うケーブルは数メートル巻いた状態で、これを自分の図面通りにカットして使っていくと完成となるのだが、なぜか私は1カ所しか使わない特殊なケーブル(すでに必要な長さでカット済み)を真ん中からカットしてしまった。 これによって予定していた回路の接続が大幅に変わってしまい、きれいな四角形の回路の予定がちんちくりんな鳥の巣のような回路になってしまいアウトである。
 半年後、2度目は学科免除で実技だけ受験したのだが、ケアレスミスで電球への配線のプラスとマイナスを逆にしてしまいアウト。
学科試験免除の資格もなくなり、再度、暗記から始めた3回目の試験は順調だった。
実技も事前にやり込んだおかげで試験時間40分なのだが、20分で配線を完成させた。
あまりに早く完成させてしまったので、周りの完成品と見比べる事ができないくらいだった。
周りを見回すと、私よりも高齢の男性受験者も何人か目に入ったが、残念ながら配線というより、細かい作業に目がついていかないようで、時間内に配線を完成された方は少なかったように思う。(なぜなら配線できなかったケーブルがそれなりの長さのまま、テーブルに置かれていたのであった)
 終わり側にも何度も見直しを行い、2023年8月にようやく合格を手に入れることができた。

 コロナ過での受験開始から2年かけただけに、喜びも大きかった。
第二種電気工事士は国家資格なので、この資格を使って働く人も多く、定年まで8か月となった私としては定年後の選択肢を広げる大きな希望となった。
この頃、会社から雇用延長した場合の条件などを説明されていたが、これまでの3割以下に引き下げられる事を考えると、ホームセンターや家電店でも同じような金額を手に入れることが可能だ。
また、数年後の独立を目指しながらエアコンの取り付けなどを行えば、やりようによっては年収400万〜1000万にもなるようなので、体力に自信があれば挑戦するのも良いかと思った。

いずれにしても、このタイミングを逃すと私は定年前にこの免許を手に入れることが不可能だった、まさにギリギリでの合格だった。
 また、これから加齢による視力の問題が出る可能性を考えると、50代で取得できた意味は大きかったと思う。
定年の240日前のことだった。

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