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小6の女の子が教えてくれた全米NO1アーティスト「BTS」


こんにちは、子どもが教える学校の鈴木深雪です。子ども達が自分の好きを大人に向けて授業するプログラムを提供しながら、日々みんなとの会話で私の脳みそがアップデートされています。

今日のテーマは「BTS!」

1:小6の女の子に気づかされたBTSの魅力

みなさん、韓国のアイドルグループ「BTS」をご存じですか?? 
今、世界を巻き込んで一大ムーブメントを起こしている7人組のアイドルグループです。今日は私なりに彼らの魅力と、そこから感じたことを記事にしよます。

私は彼らの存在を、先日まで通わせていただいていた公立小の6年生の女の子に教えてもらいました。

授業の中では、自分の「好き」を掘り下げるワークを何度も繰り返すのですが、そのワークシートに彼らのことを、

「日本人にはない魅力や歌やダンス」
「そのすごさをみんなに教えたい」
「日本の歌よりも”圧”があり、心に響く言葉」


とつづってあって、彼女の熱量あふれる言葉から、「なになに??」とBTSに関心を持ったのが始まりです。

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 写真:BigHit社HPより拝借


(その時の私の知識は”BTS”と”いう名前を聞いたことがある程度・・)

・彼らの何にそんなに魅了されているの??
・BTSって一体何者?
・どんな曲を歌っているの?

全然イメージがわかなかった私は(ちょっとした好奇心から)彼らBTSの「歌」や「ダンス」彼らのこれまでの「活動」についてYouTubeで片っ端から検索して、見てみたんです。これが膨大な数のコンテンツがあるんです!!!

結果・・・??

彼らのヒット曲、Dynamiteは私でも口ずさめるほど、よーく知っている曲でした。他の曲も聞いてみると、とっても素敵な曲ばかりでした!歌詞も!ダンスも!ビジュアルも!笑

そして、様子見だったはずの私が、彼らにドはまりしてしまったのです・・・。笑

注)
本投稿は、ただ私のBTS沼について語りたいのでは決してありません。ぜひ続きを。

とにかく彼らは最高のグループでした!小6の女の子がハマるわけも、
手にとるように分かりました!

もう少し「客観的」に彼らの魅力を記しますね。大人の方もこれ見ると、興味持たれるんじゃないかなぁ~^^

・先日付のニュースでは、彼らの「韓国語の歌詞」の楽曲がアメリカのbillboardで全米NO1をとりました
→英語の曲ではなくて、韓国語の曲が全米1位ですよ!日本でいうと坂本九「スキヤキ」級の快挙ですw

・彼らの所属事務所はもともと無名の弱小事務所です。デビュー当時は、どうせ無理とたたかれ、でもそこから7年間がんばり続け今があります。全くのゼロから韓国だけでなく、世界のアーティストになりました

・新曲のMV(ミュージックビデオ)は公開24時間で1億回以上再生され、ギネス記録となりました
→単純計算で、、全世界の70人に1人が1日のうちに閲覧したことに・・天文学的な数字w

彼らの持つ影響力や、どれだけ多くの若者を魅了させているか、何となくイメージつきましたでしょうか。



2:国連でアイドルがスピーチ!?すげぇ!



また私がさらに彼らに魅了されたのは次のエピソードです。

2年前のことになりますが、若者への影響力を認められ、彼らは各国首脳たちの集まる「国連総会」でスピーチを行っています。

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写真:UNICEFの公式HPより拝借

若者の代表として、世界的なインフルエンサーとして、若者に向けた熱いメッセージを自分たちの言葉で、しかも通訳なしで自ら話しています。(す、すごくないですか??アイドルの枠、超えまくりでしょう!)

内容もとにかくすばらしくって、思わず目頭が熱くなるメッセージ。名スピーチなので、詳しくは後述します!

今彼らが世界的に人気があるのは、歌やダンス、ビジュアルといったものだけでなく、より本質的な「彼らの生き方や発するメッセージ」なんじゃないかなと、つくづく感じます。

・メンバーで励まし合った下積み時代を持ち、
・音楽を通じて叶えたい夢や世界観をSNSで等身大に発信し、
・韓国、アジアを越え世界に進出した7人の若者のストーリー、

そこに人は心震えるのだと。

3:大人は子どもの声に耳を傾けられてる??



1人の6年生の女の子が記した、BTSへの思い。

その奥には、壮大なストーリーがあることを知りました。彼女と出会わなければ、私はBTSの魅力も、今のアイドルが持つ偉大な影響力も知らないままでした。彼女の「好き」「かっこいい」「推し」というシンプルな言葉の裏にある、たくさんの思いに聞く耳を持たずに過ごしてたかもな~とさえ思いました。

ここで私なりの問題提起。

大人である私たちは、子ども達のその表面的な言葉に惑わされてはいけないよね、って思うんです。

好き、かっこいい、推し・・・その奥にある、言葉にならない数々のたくさんの思いに対して、いつだって「聞く耳」を持てる存在でいたいな
って思います。たかが「アイドル」だよね、たかが「K-POP」だよね、と分かったふりをして、、、それって年齢間の情報や価値観の格差を生むだけだとも感じます。

今回の女の子のみならず、他の子達が、夢中となり、心を傾けている「ゲーム」のこと「アニメ」のこと「遊び」のこと「学校」での些細なこと、彼らの中にも同じような壮大なストーリーや思いがめぐらされているのかもしれません。それらを大人である私たちは、知ったつもりになって、軽くあしらってはいないだろうか?

4:若者がハマるBTSが国連で語る言葉


子ども達は、そんな大人に愛想をつかし、思いを語ることを辞めてしまうのではなかろうか、何かに夢中に心を傾けることは、たいして値しないものだと、人前で語ることを避けてしまうのではなかろうか、そんな風にも思うのです。大人の私たちの言動がこどもたちを「くじけさせて」いなかったらいいなと。


そんな思いは、先にご紹介した国連でのスピーチで、BTSのリーダーRMが語った言葉と、私の中でオーバーラップします。

(7分ほどのスピーチです、ぜひご覧ください)

▼スピーチ日本語訳書き起こしはこちら


彼は2年前のスピーチの中で、世界中の若者たちに向けて、「自分自身を語ろう」というメッセージを伝えています。

世界的なアーティストになった彼ですが、もともとは韓国のどこにでもいる普通の平凡な少年でした。スピーチは、星空を見ながらたくさんの夢を見ていたRM(少年)が9~10才の頃に、途端にその夢を見失った話から始まります。

↓↓引用

僕たちの初期のCDアルバムのイントロに「9歳か10歳のとき 僕の心臓は止まった」という歌詞があります。振り返れば、他人が僕のことをどう思っているか、どう見えるかを、心配し始めたのが、その頃だったと思います。
夜空や星を見上げて空想することをやめ、他人がつくりあげた型に自分を押し込もうとしていました。自分の声を閉ざし、他人の声ばかり聞くようになりました。誰も、僕自身でさえ、自分の名前を呼びませんでした。心臓は止まり、目は閉ざされました。このように、僕は、僕たちみんなは、名前を失い、幽霊のようになりました。
でも、僕には音楽がありました。自分の中で小さな声がしました 「目を覚ませ!自分自身の声を聞くんだ」。それでも 音楽が僕の本当の名前を呼んでくれるまで 長い時間がかかりました。
僕たちは 自分自身を愛することを学びました。だから今度は「自分自身のことを話そう」。
あなたの名前は何ですか? 何にワクワクして 何に心が高鳴るのか あなたのストーリーを聞かせてください。あなたの声を聞きたい。あなたの信念を聞きたい。あなたが誰なのか、どこから来たのか、肌の色や ジェンダー意識は関係ありません。ただ、あなたのことを話してください。話すことで、自分の名前と声を見つけてください。

↑↑引用ここまで

(あぁ、書き起こしてても感動します・・笑)

彼らには音楽がありました。音楽と出会い、その道に進むことを応援してくれる人がいたからこそ、今の世界的アーティストになった彼らがいるわけです。

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誰もが幼い頃は、たくさんの夢を見て、たくさんの自分の可能性を想像します。それが成長とともに、現実を見る中で、長いものにまかれ、そのうち自分自身の夢や思いを語ることを子ども達はやめてしまいます。とても悲しいことです。

誰かに自分の人生を巻きとられることなく、「私自身」であることが何よりも尊いことなのに、人は簡単に折れてしまいます。

本当に大切なのは、自分の好きなことや思い大事にしている信念です。それを彼らはスピーチの中でも訴えています。そして、そんなリーダーを10代の子たちが選んでいるということは、このメッセージはきっと若者たちの思いの代弁だとも思うのです。

5:大人は聞く力を、子どもは伝える力を


だから、私は自分の主宰する「子どもが教える学校」で、子ども達に「プレゼンテーション」を伝えています。みんなの思いが折れてしまう前に、その思いを誰かに伝えて、1人でも多くの仲間を得てもらいたい、そんな気持ちもあります。
  
子ども達に身に着けてもらいたいのは、通り一遍のかっこいいプレゼンではなく、その子だけの、その子の心からの声を言葉にした、そんなプレゼンです。

プレゼンとは、すなわち「自分自身を知ること」でもあり「自分自身を語ること」でもあります。あなたの言葉に魅了され、あなたの生き様に心打たれ、あなたという唯一無二の存在にたくさん刺激を受ける人は必ずいます。

私自身が大事にしている思いと似たようなメッセージを、今、世界中の若者たちを魅了しているアイドルグループのリーダーが語っていることを知って、私自身、とっても応援されている気分でいます。

またそういうリーダーを若者が選んでる、ということも何だか誇らしいです^^

子どもが教える学校という活動を通して、子ども達には「伝える力」を、そして大人たちにはその話を「聞く力」を養ってもらいたいなと思います。私自身も、活動に込めた思いをもっともっと「伝えて」いこうと思います。

きっともっと多くの若者に届くはず、その信念は曲げずに行こう!彼らのスピーチに大いに元気をもらい、そんな思いを新たにしました。

ひとりの少女が教えてくれた好きという気持ち、そこから大人である私自身が本当にたくさんのことを学んでいます。もっと大人子ども分け隔てなく学べる、そんな時代になったらな、それが私の活動の目指すひとつのゴールでもあります。

思わぬ私のBTS沼トークとなってしまいました、何かみなさんの中にも感じるものがあるとうれしいです。長文ありがとうございました。

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子どもが教える学校 鈴木深雪

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