私のピアノレッスンの「こだわり」とは?

「けーさんのピアノレッスンの、こだわりって、なんですか?」

唐突に質問されました。

でも、間髪入れずに答えることが、できました。


「ピアノを弾いてくれた生徒さんに『有り難う』って、言うことです」


「へえ〜、かりに、ミスだらけでも、練習不足でも、ですか?」


「もちろんです。弾いてくれたこと自体が、嬉しいので」


「ずいぶん、寛大なんですね〜。でも、どんな演奏であっても、言われた方は嬉しいですよね。私も、真似てみようかな〜」


そうおっしゃってくださった、A先生。
とても嬉しいリアクションでした。


そうなんです。


いわゆる「評価」ができないんですよ、私は。

3年ほど前までは、レッスンのとき、


「よくできましたね」
「もうひとつでしたね」


って、普通に評価していました。


でも、ある生徒さんに「もうひとつでしたね」って、言った瞬間、その生徒さんが、泣き始めました。


「こんなに練習したのに...ダメだったんですね。自分では、よくなったと思ったのに」


私はそのとき「ピアノの音」しか、聴いていない、自分に気付きました。

その生徒さんの「心の声」を、聴いていなかったんですね。


それ以来、レッスンの仕方を変えました。

「よかった」「もうひとつだった」って言う代わりに、


「有り難う」


って、言うことにしたんです。


考えてみてください。生まれた時はピアノを弾くことはおろか、寝返りを打つことさえ、できなかったんです。


それが、ここまで成長して、ピアノを弾けるようになって...


「有り難う」


以外に、ほかに、言葉が有るでしょうか?

しかも、たくさんある教室の中から、わざわざここを選んで、来てくださった。


まさに、奇跡の出会い。
有り難う、つまり、有ることが難しいとしか、言いようがありません。


そして、それから、不思議なことが起こりました今まで、


「練習しなさい」


って言っても練習しなかった生徒さんが、自分から練習するようになったんです。


だから、ますます、


「有り難う」


なんですね。



いま、私の教室は、うまく弾けたか弾けなかったか、を全部「自己評価」にしています。


人を評価する。


そういう人は、きっと、人から「良い」「悪い」と、評価されるでしょう。


人が人を評価することは、


「要らない」


と、私は考えています。


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オンライン音楽教室を運営する会社を経営しています。他に、ピアノの先生の学校学長、作曲家・ピアニスト、オーケストラ指揮者。最近、スポーツジムにハマってます!http://himawari.ishikawa.jp