香港のマティーニ

 出張で香港に来たんですが、ミニホテル的なやつに泊まっていて部屋も清潔だし、それなりに広いんです。折悪しくホテルの水道に修理が入っているものの、お詫びに割引クーポンがもらえたのでホテルのバーに行ってきた。

 初めての都市のバーに行くといつもやるんですが、「ジンでもウォッカでもいいから、君が一番うまいとおもうようにマティーニをつくってくれたまえ」っていってみました。そしたらバーテンダーの、プロアクティブ使用前みたいなカリアゲ兄ちゃんが、「夕食はもうお食べになりましたか?」って聞いてきた。要は空腹度合いによって出すものをかえるらしい。
 一歩間違えるといじめられてる高校生みたいなひょろっとした兄ちゃんの癖にできるな、と思ってみてたら、予想に反してマルティーニをミキシンググラスにいきなりじゃぶじゃぶ入れはじめて、つーかこいつ大丈夫か、ベルモット頭の特盛頼んでないよ、と一瞬思ったんです。

 ただ、そのマティーニは香りづけなので捨てちゃった。さらに、氷で冷やしておいたショートグラスをフランスのベルモット、ドランで洗ってくれて、そこにマティーニ注いで完成。

結果:すっきりしてるのに、香りが複雑になっておいしい。

ミニホテルのバーですらこのレベルで香港の底力をしりました。

で、思い起こして自分で驚いたんですが、こういう面倒をいろんなところのバーテンダーさんに対して今世紀に入ってからずっとやってました。

各地のバーテンダーさんにご面倒をおかけしてきたのに今更ながら気づいて、ちょっと申し訳ない気持ちになったんですが、下記のようなネタをふると結構どこでも盛り上がるからいいんじゃないかと思いますけれども。