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テート美術館展 光 @国立新美術館

「光」をテーマにした作品が厳選された企画展「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」。

常に目に入ってくるけど、意識していない「光」を、様々な手法で表現しているのが面白かった。

特にインスタレーションは、発光させる、反射させる、光が作り出す影で表現するなど、様々なバリエーションの光を魅せていた。

絵画も色々な系統のものがあるので、普段はアートに馴染みがない人でも、いくつか好きな作品が見つかるのでは!?

10月2日(月) まで国立新美術館で開催中です。その後は、大阪中之島美術館でも開催予定なので、関西の人もぜひ!

以下は、自分が気に入った作品をリストアップ。写真撮影禁止だったものは、リンクとなります。


絵画

『湖に沈む夕日』  ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

企画展タイトルにもなっている、ターナーの作品夕日の赤から黄色へグラデーションのようでまだらな感じがする色合いに惹かれた。

"Sun Setting over a Lake"  Joseph Mallord William Turner


『ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡』  ジョン・ブレット

企画展のメインビジュアルに使われている作品の一つ。海に注がれる光が「天使の梯子(angel's ladder)」のように見え、実物の海のようにずっと見ていられる感じだった。

"The British Channel Seen from the Dorsetshire Cliffs" John Brett


『室内、床に映る陽光』 ヴィルヘルム・ハマスホイ

なんの変哲もない油彩画だけど、なぜか惹かれた1枚。タイトルの“床に映る
陽光”が綺麗というか自然というか、写真でも絵でもないような・あるような、不思議な感じがした絵でした。

"interior, Sunlight on the Floor" Vilhelm Hammershoi

インスタレーション

『イシーの光』  アニッシュ・カプーア

高さ3m超のインスタレーション。シンプルな作りながら、殻の内部に光が集まり、ほんのりと光の筋を描いている。これも光の作品なんだと思わせてくれた。

中に入ってみたいと思ったけれど、入ることはもちろん写真撮影すらNG。テート美術館サイトの作品紹介文を見ると、見物人が中に立つことで、作品の参加者になることを意図して作られてるみたい!


『去ってゆく冬』 草間彌生

草間彌生さんの鏡を使った作品。こんな作品作っていたんだ! いつもの派手派手しい水玉作品とは雰囲気が違って、一見するとシンプルなミラーボックスに見える。

しかし、そのミラーボックスに空けられた丸窓を覗くと、沢山の丸鏡が見えるという、光の反射と屈折をうまく使った作品でした。一眼レフ+ズームレンズ持ってくれば良かったな…。

"The Passing Winter" Yayoi Kusama
"The Passing Winter" Yayoi Kusama

液体の反射』 リリアン・レイン

暗室で時間限定で公開されていたインスタレーション。プロジェクターの光で照らされる、大小2つのアクリルボール。

ボールには水が入っていて、回転するターンテーブル上で、大きい方が中心部で少しだけ動き、小さい方がそれを太陽として周回するような軌道で動いている。同じ軌道を辿るのではなく、毎周、少しずつ変わりながら動いている回転運動に、飽きずに見入ってしまうものだった。

『レイマー、ブルー』 ジェームズ・タレル

直島の南寺と地中美術館でジェームズ・タレルの作品を見て以来、10年ぶりに見た。やっぱり好き✨
シンプルながら完璧に作られた青い光の空間に没入して、無になってしまった。
撮影NGなのが残念だけど、写真で見ても体感できないからなんだろうな…。

『光の音楽』 リズ・ローズ

光の中に鑑賞者が入り込むことによって完成されるインスタレーション作品。対面に設置された2台プロジェクターから放たれる光の中に人が入り、その人影が反対側に映し出される。もちろん歩いたり踊ったりすることで、影の形や大きさが変わり、楽しめるという作品。言葉や画像だけでは伝わらないだろうな。動画撮影はすべてNGでした。YouTubeやVimeoでも動画を探したけど、きちんと伝わりそうなものは見つからず・・。調べてる途中に、これが1975年に作られた作品ということを知り驚いた!

"Light Music" Lis Rhodes

『星屑の素粒子』 オラファー・エリアソン

吊るされた二重の不規則な多面体が回転するインスタレーション作品。ステンレス支柱でできた外側の多面体と、内側の透過フィルターガラスがスポットライトの光を反射しつつ、その影を壁に映し出す。Stardust particleというタイトルの通り、輝かしい光の反射が綺麗で目を奪われる。そして、多面体の回転と鑑賞者の位置によって見え方が変わり、色々な見え方も提示してくれる。こういう幾何学・物理光学を使った作品って惹かれてしまうなぁ・・。

"Stardust particle" Olafur Eliasson
"Stardust particle" Olafur Eliasson
"Stardust particle" Olafur Eliasson

以上です。まだまだ紹介したい作品があったけど、それは会場に行ってからのお楽しみに〜。

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