90歳を超えても元気な“スーパーエイジャー”の4つの習慣
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“スーパーエイジャー(SuperAgers)”とは?
“スーパーエイジャー(SuperAgers)”とは、実年齢は高齢にも関わらず、脳も身体も若い人たちのこと。イタリア、サルデーニャ島には、高齢者が多く生活しているのですが、彼らは、90歳を超えているのに羊を連れて山に登り、そこで数ヶ月過ごしたり、畑仕事をしたりして、元気に過ごしています。こういった、高齢なのに元気に活動している方々が、いわゆる“スーパーエイジャー”です。こういったスーパーエイジャーには4つの習慣がありました(※1)。シカゴのノースウェスタン大学でスーパーエイジング研究を率いる神経科学者、エミリー・ロガルスキー博士(Emily Rogalski, PhD)による研究です。
1)活動的なライフスタイル
サルデーニャ島の高齢者たちのようにスーパーエイジャーは、身体をよく動かしていました。体を動かすことで酸素摂取量が増え、体の機能を最大限に発揮することができます。運動は心臓を強化し、発達する筋肉により転倒のリスクを軽減できています。また、定期的な運動は健康的な体重を維持するのにも役立ちます。アルツハイマー病の発症リスクは、BMI値が30以上の人で3倍になります。週に2回程度の運動でも、後々アルツハイマー病を発症する可能性を下げることができます。
2) 挑戦し続ける
精神的な活動は、身体的な活動と同じくらい重要です。挑戦ということは、「うまくできない体験」を伴います。それゆえにストレスも感じるのですが、スーパーエイジャーたちが感じるストレスというのは、「今はうまくできないが、いずれできるようになるはず」というストレスです。挑戦のストレス。これは、ホルミシス効果にも関連しています。ホルミシス効果とは、ここでは、ストレスがかかるが、ちゃんと休むことでそれが成長の糧になるという意味です。
「うまくできないストレス」は挑戦するマインドセットによって成長材料となります。逆に言えば、このストレスがないことには、人は成長し、若く有り続けることができないとも言えます。この効果を身につけるには、成長マインドセットを身につけるのが有効です。これには、キャロル・ドゥエック博士の『マインドセット』が良い補助書籍になります。
3)社会的!
他者とのつながりは、幸福度にも大きく関わるもので、人と関われば関わるほどスーパーエイジャーになっていきます。スーパーエイジャーは、脳の奥深くにある注意領域が大きくなっています。この領域には、フォン・エコノモ・ニューロン(von Economo neurons)と呼ばれるニューロンが詰まっており、社会的な認識をする役割をもっています。エミリー・ロガルスキー博士によると、スーパーエイジャーは、平均的な80代の人に比べて、このニューロンの数が4〜5倍以上あるそうそうです。
ロガルスキー博士曰く、
4) 気まま
どうもスーパーエイジャーたちは、あまり我慢しないようです。“適度に”お酒を飲む人は、お酒を飲まない人に比べて、アルツハイマー病や記憶障害の兆候を発症する可能性が23%低いようです。何かと悪影響ばかりのアルコールですが、これは私見ですが、他者との関わりながら、適度に接収するアルコールというニュアンスがあるのではないでしょうか。
かったのです。
スーパーエイジャーたちの食事
行動習慣だけでなく、スーパーエイジャーへの道に「良き食事スタイル」は必ず通るべき関門として存在しています。どんな食事が良いのか。鈴木祐(著)『不老長寿メソッド』に詳しく載っていますが、ロガルスキ博士の推奨と合わせて言えば、
を食べておこう!ってことになります。
まとめ
どんどん長寿になっていくわたしたちのは、実はアンチエイジングはとても重要なものです。ある意味、インスレに毀損しかねない貯金よりも重要です。
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参照
※1:Northewestern Medicine “4 Habits of “SuperAgers””
※2:鈴木祐(著)『不老長寿メソッド』