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2022.8.17 「耐え難きを耐え 忍び難きを忍び・・・」ってどんな内容だったの?

8月17日(水)
一昨日の8月15日は終戦の日でした。
あの「玉音放送」が流れた日です。
若い人にはピンとこない話かもしれませんが、ベテラン組もその内容をきちんと理解して聞いた人はほぼいないと思います。
今日は貴重な時間を使って、ちきりんさんという有名なブロガーさんが現代語訳した文章を、一部だけ変えて読み上げるのでぜひ聞いて下さい。


世界の情勢と日本の現状をよくよく検討した結果、ありえないと思われる方法をあえてとることにより、この状況を収拾したいと思います。
常に私に忠実であるあなた方日本国民の皆さんに、今から私の決断を伝えます。

私は日本政府担当者にアメリカ、イギリス、中国、ソ連の4カ国に対して、日本がポツダム宣言を受け入れるように指示しました。

そもそも私たち日本国民が穏やかで安心な暮らしができ、世界全体と繁栄の喜びを共有することは、歴代の天皇が代々受け継いで守ってきた教えであり、私自身もその教えを非常に大事な事と考えてきました。
最初にアメリカ・イギリス2カ国に宣戦布告した理由も、日本の自立とアジアの安定を願う気持ちからであり、他国の主権を侵したり、その領土を侵したりすることが、私の目指すところであったわけではありません。

けれども戦争は既に4年も続いていて、我らが陸海軍人たちの勇敢な戦いぶりや、行政府の役人らの一心不乱の働きぶり、そして一億の庶民の奉公それぞれが最善を尽くしたにも関わらず、戦況は好転せず、日本に有利とはとてもいえない状況です。
その上、敵は、より残虐な新型爆弾(原爆)を使用して多くの罪のない者達を殺傷し、その被害の及ぶ範囲は、はかることもできないほどに広がっています。
もしもこれ以上戦争を続ければ、最後には我が日本民族の滅亡にもつながりかねない状況であり、ひいては人類の文明すべてを破壊してしまいかねません。
そのようなことになれば、私はどのようにして一億の民を守り、歴代天皇の霊に顔向けすることができるでしょうか。
これが私が政府担当者に対し、ポツダム共同宣言に応じるよう指示した理由です。

私は、アジアを西欧の列強から開放するために、日本に協力してくれた友好国に対して大変申し訳なく思います。
また日本国民であって、戦地で命を失った者、 職場で命を落とし、悔しくも天命を全うできなかった者、そしてその遺族のことを考えると、 心も体も引き裂かれんばかりの思いがします。
戦争で傷つき、戦災被害にあって家や仕事を失った者たちの暮らしについても、 非常に心配に思っています。
この後、日本が受けるであろう苦難は言うまでもなく尋常なものではないでしょう。
皆さんの悔しい思いも、私はよくよくそれをわかっています。
けれども私は時代の運命の導きにそって、

耐え難きを耐え
忍び難きを忍び


これからもずっと続いていく未来のために、平和への扉を開きたいと思います。

私はこうやって日本の国の形を守ることができたのだから忠誠心が高く善良な臣民の真心を信頼し、常にあなたがた臣民とともにあります。
感情の激昂するがままに事件を起こしたり、もしくは仲間同士が争って世の中を乱し、そのために道を誤って世界からの信頼を失うようなことは、もっとも戒めたいことであります。

なんとか国全体が一つとなり、子孫にまでその思いを伝え、神の国日本の不滅を信じ、責任はとても重く行く道は非常に遠いことを覚悟して、将来の建設に向けて総力を結集し、道義を守り志と規律を強くもって、 日本の力を最大に発揮することを誓い、世界の先進国に遅れをとらずに進むのだという決意を持とうではありませか。

国民のみなさん、是非ともこの私の意思をよくよく理解して欲しいと思います。


それでは、2022年の我々の後半戦もよろしくお願いいたします。



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