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アルバム「言葉には戻れない」をリリースしました

出た。よかった。マスタリングはkamorecoさん。いつもお世話になっております。

今回はリズムとベースを少しまじめにやろうと思って作った。特にベースで引っ張る曲が多い。シンセベースをいじるのが面白くてそういう感じになった。リズムに関してはキック、ハット、スネアの標準的な編成から外れるようにした部分が大きい。歌詞では「言葉」をモチーフにした曲を「言葉には戻れない」「リファレンス・エンジン」「paradox」と三曲続けて作って全体に統一感を出そうとしてみた。まとまったかはわからない。以下、個別の曲について。

言葉には戻れない

去年ボカコレに出した曲。ボカコレってなに?という人もいると思う。ぼくもよく知らない。軸になるモチーフ「言葉が間違って音楽になってしまった」だけ書いて、トラックを作りこんでから、他の歌詞とメロディを考え始めた。半音で下降するコード進行やベースリフなど、まじめに考えた形跡がある。コーラスや歌い分けもわりと凝ってる。構成も一筋縄ではない感じでいい。派手なリバーブで味付けしたリムとかクラップを多用している。あまりにバカ。もうやらない。曲が無駄に長い。なんでこんなに長いんだ?邪魔だから端の方に寄せておこうと思って一曲目にした。

リファレンス・エンジン

ラップっぽい。リズム志向で行こうと思ったからラップは必要かなと思って作ってみた。ひさしぶりにラップやってみたら、たくさん歌詞を書いたのに小節がうまらなくて泣きそうだった。なにも言いたくないのになんかは言わないといけないのでなにも言いたくないと書いておいた。たまに思うことを極端な方へ強調していく感じの詩作だった。リリックは適当だけど、歌い分けはけっこうまじめにやってる雰囲気がある。トラックはかなり短い時間でできた割に気に入ってる。ストリングスのリフとかいい感じ。

無言歌、夏、ほんとはずっと

その辺にあったから入れておいた。BIG LOVE 夏にドラムとベースを足してイントロを削ってタイトルを変えてみた。アルバム全体の構成をよくわかんなくしてやろうと思って短い曲を適当に並べておいた。

どくんどくん

去年サイトラに出した曲。サイトラってなに?という人もいると思う。ぼくもよく知らない。アンビエントR&Bっぽい感じで作り始めて、最終的にはサイケデリックロックになった。歌詞が具体的かつ短くまとまっていてよく書けている。リズムとベースもミニマルにまとまってよかった。裏拍打ってるリムの音がお気に入り。二度と使わないだろうが。ギターを自分で弾いた。ディレイ掛けたアルペジオはともかく後半はひどい。よくあれでオッケーにしたな。アウトロはなぜかよく弾けてるけど、弾いた記憶ない。

GOD ONLY KNOWS

ラブサイケデリ夫という名義でサイトラに提出した曲。サイトラってなに?ってひともいると思う。きみも参加しよう。ラブサイケデリコの初期はビートルズのタイトルを引用していたので、ラブサイケデリ夫はビーチボーイズのタイトルを引用することになった。後半はギター弾いたのを切り貼りしたんだけど、自分の曲でのギターの使い方としてはいままでで一番よくできてると思う。Heaven 17がヘブンとセブンで韻を踏んでいることに気づいてしまった感動を残しておこうと思って7曲目にしておいた。そんなん中学生のときから知ってるよってひとがほとんどだろうけど、ぼくは昨日気づいたのでいいんです。ゴッド、ヘブン、セブン。そういうわけで7曲目。できた時はあまり気にいってなかったけど、いまはけっこう好きな曲。歌詞はタイトルからの連想ででっち上げた。「心臓は汗をかいている」は書いたけど使ってなかった歌詞の流用なんだけど、ちゃんとはまった。心臓が汗をかくってどういうことなのかまったくわからないけど。

paradox

リバーブを控え、ボーカルの加工やコーラスのアレンジを抑えることを使命にした。花隈千冬を買ったので使ってる。想像以上に性能がいい。なにもする必要がないと思ったので、ブリッジ以外ボーカルにはほとんど処理をしてない。いま聞くともうちょい処理したくなる。というかしたほうがいい。次回作以降を多少見据えた曲。バカみたいなリバーブやコーラスをやめて、ドライな音でアルバムを一枚作ってみたいと思っていてる。思っているだけで終わるかもしれない。一か所だけ自分でコーラスを歌った。ほんとはもっと歌ったんだけどボツにした。そういう曲じゃなかった。ボイスサンプルに音階つけてならすのはアート・オブ・ノイズっぽい。ちなみにサンプルはORIGAMI-Iの歌をセルフサンプリング。アート・オブ・ノイズ、ヘブン17、23 Skidooあたりのファンキーなシンセポップ、インダストリアルを意識している気がするが、たぶん伝わらない。「言葉には戻れない」で派手なリバーブのリムとクラップをで多用したので、さすがにバカすぎると思って禁止にした。役割の似てるクラッシュシンバルとかも使ってない。歌詞はタイトル通り。ほぼ歌詞とメロディを歌詞を書きおろしてからコードをつけた。普段と逆のプロセスを踏んだせいでかなり難航した。

次回作以降の展望としては、ドライな音響と歪の少ないクリアな音を志向する、リズムからのアプローチを回避してアンサンブルに重点を置く、ボーカルの偏重を見直して器楽的アプローチを多めに取る、もうちょっと自分で楽器を弾く歌う、このうちのいくつかを選んで進めていこうと思う。終わり。

終わらなかった。「言葉には戻れない」をCDにして5月のコミティアで売る予定です。よかったら買いに来てね。

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