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Fordの低コストEV開発PJが明らかに

Fordの決算発表の席でCEOが低コストEVプロジェクトが2年にわたって進んでいたことを明らかにしました。
PJ名はSkunkWorks(本業外のオアソビ)でGoogleの20%ルール的な扱いで自由/出島的に進めてきたのかなと思います。
LeadしたのがTesla出身者/買収会社のCEOなどで、良くも悪くも社内スタートアップ的な進め方をしているのではなかろうかと。

1;Fordの低コストEV開発PJ

 Fordが低コストEVを開発する[Skunkworkd-PJ]を立上げ、普及版EVの実現に向けて資源投下していることが明らかに。PJ-LeadはTeslaで開発責任者を担ったAlan Clerke氏と、Fordが買収したEV電源新興:AMPのCEOであるAnil
Paryanが担っている
 第3世代EVの開発に取り組んでおり、コスト/車両重量/バッテリーなどを含む効率の高いEV開発を行うとのこと

 FordのCEO;Jim Farley氏は2/6に決算発表の中で[低コストEV-PF開発に向けて特別PJを立ち上げた]と言及していた
 -[小型EV製品への資本投下を進めており、ここ2年間黙って低コストのEV-PFの実現に向けて非常に才能のあるSkunkworks-Teamに任せてきた]
 -[Teamは世界最高のEVエンジニアが構成するスタートアップで、Fordとは別物。このPFは数種類の車両に導入できるだけでなく、Ford-PROでも活用しうる]

2;FordのEV戦略

 2022年にFordはEV対応のため3つの異なる部門に再編。[1;商用事業のFord-PRO][2;ICE&HVのFord-Blue][3;EVのFord-e]
 ここ数か月の動きとして、EV需要の鈍化/HVの需要高まりに対応すべくEV事業への120億ドルの投資延期を含め、EV投資計画の一部を縮小。ただ、将来製品にむけて資金投下は継続しており23/05にはF-150ベースの[T3電気トラック][3列シートSUV]の基礎となる第2世代EV-PFを明らかに

 CEOのJim氏は下記のように語り、低コストEVへの注力を強調
 -[FordのEVチームは全員、EV製品のコスト/効率を徹底的に重視している]
 -[究極の競争相手は手頃な価格のTaslaと中国のOEMメーカーである]

3;Fordの直近決算

 Fordは2/6にFY23/4Q決算を発表、[売上高;460億ドル(YoY;4.5%増)][純損失;5.2億ドル(前年同期は13億ドルの利益)]、今期の損失は厚生年金費用/海外事業再編によるもの
 -Ford-Blueは262億ドル/Ford-PRO154億ドル/Ford-Creditは27億ドルの収益を上げたが、EV部門であるFord-eは16億ドルの収益
 調整後ベースでは、第4四半期の収益は10.5億ドル、FY23通期では104億ドルとなった

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