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GMがCruiseに対して8.5億ドルの追加出資で延命へ

徐々に事業再開しつつあるCRUISEですが、この度GMが8.5億ドルの追加出資を行うことが明らかになりました。
往時の勢いは見る影もないですが、自動運転に係る研究/開発は継続しているようで、新たなパートナーシップ/資金調達へのブリッジとなるとも。
完全にサンクコストになってるとも思われますが、今後のパートナーシップに加え、GMとの関係性変化にも注視必要です。

1;GMによるCruiseへの追加出資

 6/11にGMのCFO;Paul Jacobson氏は投資家向けカンファレンスの場でCRUISEへの追加投資を表明
 投資規模は8.5億ドルでこれまでの投資を勘案するとサンクコストの典型的なケースに陥っている可能性も…。GMは16年の買収以降、80億ドル以上を投資しているがCRUISEは2023年だけで34.8億ドルの損失を計上。

 GMの関係者は下記のように語るが、事業環境を勘案すると暗闇は深いと考えられる…ちなみに今回投資はGMは24年初めに[Cruiseへの出資を数億ドル削減する]と発表してから半年もたたずでの実行となる
(CRUISE広報)
 -[今回の資金は潜在的な新しいパートナーシップや外部資金を含む、適切/長期的な資本戦略構築までの橋渡しに役立つだろう]
(GMの広報担当副社長;PatricMorissy氏)
 -[先に発表された支出総額削減は、Cruiseの運営コストが23年比で低いという事実に基づく(運行停止/車両減少/展開都市減少)]
 -[Cruiseは依然として技術進歩や研究開発に資金を必要としているが、それほど多くはない]

2;最近のCruise

 23/10の負傷者引き摺り事故以降の情報隠ぺいに代表される対応不備で事業はほぼ停止状態。最近は限定的に再開するが、従前には程遠い
 -事故以前はSF市/Austin市で完全自立型ロボタク事業を商用展開していた
 -事故は[SF市で別レーンで衝突された歩行者をロボタクが路肩駐車して引き摺った事件]で、事故後の情報隠ぺいに当局が猛批判
 -上記対応を受けて連邦/週の複数当局が調査を実施し、Cruiseは自主的に事業停止、更に当局も事業免許停止へ動いた

 ここ最近ではCA州運輸局は許可復活に向けて当局との協議が行われているとされる。他の許可不要州では徐々に事業を回復(フェニックス/ダラス/ヒューストンで技術検証を再開)

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