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Teslaのスーパーチャージャーって今どうなんだろう??

 先日のTesla決算発表ではあまり触れられなかったスーパーチャージャーですが、実はTeslaの事業を支える最強の黒子であると確信しております。そんなところで、最近の動きをまとめました。
 決算発表では[23-2QもTeslaがスーパーチャージャーNWを急速に拡大し続け、かなり堅実な結果を達成]したとしています。

1;23-2Q時点での状況

[直近の状況]
 ストックは下記の通りで本年度中に50,000基のコネクタ設置というベンチマークを達成する勢いで増加
 -ステーション;5262(YOY;+33%)
 -コネクタ;48,082(YoY;+33%)
 フロー/新規設置は[ステーション=318(+29%)][コネクタ=2,913(+16%)]となっている。
[設置拡大状況]
 2012/9 第1基の設置
 2018/6 10,000基達成
 2020/11 20,000基達成
 2021/11 30,000基達成
 2022/11 40,000基達成
 その途中で、欧州では2022/10に10,000基、中国では2022/12に10,000基を達成

2;スーパーチャージャーNWの拡大

[Tesla以外の急速充電網整備]
 TeslaによるTesla外スーパーチャージャーパイロットの拡大は継続、下記市場で連記施策が行われている。特に欧州のV4では非Teslaユーザーであっても利用できるようクレカリーダーが搭載された。
 -欧州/豪州;CCS-2規格のとネイティブ互換性&V4ステーションの設置
 -米/加;Magic Dock内蔵CCS1アダプター設置
 -中国;GB/T規格とのネイティブ互換性
[出力規格]
 現在Teslaのスーパーチャージャーは最大250kWのピーク出力を提供するが、将来的には増加が想定される。近い将来で300kW以上になるとの報道があり、V3では324kWという報道も。
 V4スーパーチャージャーでは非公式ながら350kWに達すると想定され、潜在的には 600kWを超える可能性がある。ただし、V4ストールでの電流/電圧の制限を想定/新型の1,000Vの高出力充電器の設置が前提
 これまでのスーパーチャージャーのピーク出力は下記の通り
 -V2:150kW→V3:250kW→V4:250kW
 *ちなみに、これとは別にEVトラック用の急速充電器(Tesla-Semi)を開発、mWレベルの充電が可能となると説明
[充電規格]
 22-4QにNACSの充電規格をオープンにして以降、Fordを皮切りにGMなど完成車OEM/EV専業メーカー/充電サービス事業者などがNACS連携を発表し、すそ野が拡大。
 一方でCCSとの互換性を提供する[Magic Dock]を北米で提供、まだ少数ながらV3ステーションでの提供/設置して対応。他地域でも充電インレットのカスタマイズで対応
 -欧州など;AC充電/DC充電の双方に対応するCCS-2互換の充電インレットを搭載
 -中国;GB/T充電インレット(AC充電/DC充電用に1つ)を搭載
[スーパーチャージプラグ]
 Teslaのチャージプラグは各地域で異なり、下記の対応を取っている
(北米/日本/韓国など)
NACS充電規格が基本で、MagicDockを使用することでCCS互換充電が可能
(欧州)
CCS-2互換の充電規格。当初はDC充電向けのACタイプ2インレットを互換性のあるプラグだったが、Model3以降はCCS2 互換の充電インレットに切替
(中国)
GB/T互換充電規格を採用(車両側に2つのインレット:AC充電/DC充電)

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