国軒高科がバッテリーギガファクトリーをモロッコに建設へ
中国のバッテリー製造大手;国軒高科がモロッコに欧州市場向け大規模工場を設立することで政府と合意したと報じられています。
モロッコはEU/米国とFTA締結しており、欧州に地理的に近しいことから昨今では中国系メーカーの進出が相次いでおり、さながら東南アジアにおけるタイと同様の立ち位置を形成しつつあります。
1;国軒高科がモロッコに工場設立へ
Reuterによると中国のバッテリー/エネルギーソリューション大手である国軒高科(Gotion high-tech)は海外拠点をモロッコに設けるとのこと
モロッコ政府によると建設費は13億ドル、モロッコ政府と国軒高科はギガファクトリー(当初20GWhで稼働)の投資/建設契約を締結。欧州向けの工場であり、稼働状況如何では年間100GWhにまで拡張される可能性があり、最終的な投資額は65億ドルになるとのこと
23/09に国軒高科はゲッティンゲン(独)の組立工場から、同社の欧州初バッテリーを出荷(欧州で組立した最初の製品)
同時期にEVバッテリー新興InoBat (スロバキア)の25%出資も実施、InoBatに原材料を提供して量産段階への迅速移行をできるよう、研究開発/セル生産/リサイクルのノウハウを共有するとしていた
同社の最大株主はVWで、それ以外の多くのOEMと連携して世界中で新しい生産拠点を建設して製造能力を拡大。直近ではVinFastのエネルギー部門であるVinESとの合弁を通じてベトナムに拠点設置
2;モロッコの状況
モロッコは欧州市場に近く、EU/米国とFTAを結んでいることから急速にEV技術製造拠点になりつつある。2023年のモロッコの自動車関連産業は前年比27%増の140億ドルの輸出額を記録、同国最大産業となった
国軒高科に加え、[貝特瑞新材料][中偉新材料][海亮集団][湖南中科星城石墨]などの中国のバッテリーメーカーはいずれもモロッコの工場建設計画を発表