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エコシステムという名の半導体囲い込みにStellantisが動いたり。

 Stellantisが半導体の長期契約/次世代半導体当地に112億USD投資すると公表しました。前者は多くのメーカーと長期契約するって至極普通のことですが次世代半導体と合わせた調達という点で、[エコシステム形成]したとしています。

常に語られますが半導体の安定確保は死活問題になる中、以下に先に手を付けるかを物語っているかと。

1;StellantisのSCM防衛策

 Stellantisは2030年までの半導体調達で112億USDの契約をメーカーと直接締結、自社EV-PFとテクノロジーの最適化に向けた布石とみられる。特にパワー半導体/汎用半導体等の安定調達に向けた長期契約で、Qualcomm/Onsemi/Infinion/NXPなど大手メーカーと契約。
 加えて、独自の差別化した次世代半導体の開発に向けた提携をaiMotive/Silicon Autoと行い、開発加速へ。
 調達責任者;Pikat氏は[1つのチップが欠けた場合のリスクを軽減するために包括的なエコシステムを構築。車両搭載の機能は半導体に依存するのは否定しがたい]と発言。最近の車両/EVでの電流制御/システム堅牢性などに必要不可欠である認識を示した。

2;StellantisのEV-PF施策

 7月初めにStellantisは最初のEV-PFである[STLA Medium]を発表、今後もパートナーシップを通じてPFの範囲/効率を向上させる戦略。[米国でEV販売を50%/EUで100%]とするDare Forward 2030の目標達成に資すると評価している。
 本年後半に北米で電動PUT;[ 2025 RAM 1500 REV]を発売し、その後に[Recon]と[Wagoneer S]を上市する予定もあり、欧州ではFiat-500eの売れ行きが好調ながら他地域での展開が出遅れており、EV-PFを活用して拡大する計画であるとのこと。

3;他社の動きと半導体

 自動車メーカーの多くはCOVID19/米中貿易摩擦/ウクライナ紛争で供給網が寸断されたことでの半導体の大切さを実感。
 例えば、PorscheはTaycanの販売が[部品の入手可能性ダウン]の影響で販売台数が5%低下。また。GMは北米責任者が[半導体の供給確保は大きな経営課題で、現在の不足は由々しき事態]と述べる

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