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SamsungによるEVバッテリー投資強化の動き

 韓国TechメディアのTheElecがSamsungによる電池製造設備投資/円筒型バッテリーへの継続投資について報じています。ハンガリー工場への追加投資を通じて次世代バッテリーの製造を主要顧客;BMWと二人三脚で進めていくようです。

 記事を基にまとめましたが、バッテリー産業も半導体と同様の動きになりそうです…

1;SamsungSDI(SSDI)の事業

 SSDIは将来成長エンジンとして[全個体電池(SSB)]と[46xx円筒型電池セル]に注力、特に大型の円筒型セルに多額の投資を実行。直近の4半期報告書/投資家向けプレゼン資料で上記2プロダクトが[LINE;Set-up]と具体的に記載、製造準備は進行中と推察される。現在のラインナップはパウチ型/角柱型に加えて円筒型セル([1865][2170])も入っている。
 プレゼン資料では新規ラインナップとして[46Φ]記号で直径46mmセルが示された。こちらは多くの顧客に提供しており、継続投資する意欲があることを示している。Teslaは4680タイプ(高さ80mm)を、BMWは[4695][46120]の2タイプを利用。

2;46xx型バッテリー

 SSDIは46xx型が計画より早く目標性能を達成して顧客向けサンプルの提供を開始した。おそらく、向上した性能は[エネルギー密度][充放電時間][適切温度での寿命][コスト]の何れかもしくは全てと想定される。
 通常、顧客にサンプルを送る際にはパックの外部テスト/必要機能のFBに時間を要し、量産までに数か月~1年かかることがザラなところ、かなり早く量産体制にもっていけた印象。
 非公式情報によるとSSDIは[46120型円筒形電池セル(直径46mm/高さ120mm)]の量産に向けてハンガリー工場を拡張する計画で、規模は比較的小さくて10GWhとのこと。主要顧客;BMWがSSDIに対して[46120型(直径46mm/長さ120mm)]の製造を要請したとのことで次世代EVに利用する想定か。規模的にはCATL/EVE-Energyからの供給もありそう
 今回の投資額は5000億KRW程度で生産ラインを2本増設。46120型だけでなく、Teslaが使う4680型/4695型も製造する予測。まずTesla向けの4680型を生産し、その後にBMW;46120型/Tesla;4695型の生産に移行する計画とみられる
 ちなみに、SSDIの支援するバッテリー機器メーカー;Philenergyも[46xxタイプの円筒形バッテリー]を対象とした新製品を発売する予定であり、韓国メーカーの大型円筒バッテリーに対して多方面で攻めているように見受けられる

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