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自動運転SW;Applied社がセカンダリ取引で資本構成再編へ

自動運転SWを開発するスタートアップ;Applied Institutionが24/03の資本調達に続いてセカンダリ取引で資本再編を行いました。
3億ドル分の初期投資分/ESOP等をFidelityが買い取る直接セカンダリーの方法で資本を集約。
従業員への還元も含める形ですが、IPO市場低調の中でセカンダリー取引はますます注目を集めそうです。

1;Applied Intuitionによる調達と資本再編

 7/25に自動運転ソフト開発のAppliedInstitution(Applied社)が24/03の調達に続いて資本再編(セカンダリ取引)をクローズしたと発表。24/03にはSeries-Eで2.5億ドル調達、今回はセカンダリーでの3億ドル分の資本再編成
 今回のセカンダリラウンドでは既存投資家/従業員/初期支援者が株式をFidelity MRCに売却する形で再編が行われた。現有の投資家は[VC:Lux Capital/Bond]など、[個人:Elad Giya/Andreessen Horowitz]が含まれる。Fidelityが売却希望投資家から株式を購入する直接セカンダリ取引の方式で行われた
 
 Series-E資金はチームの拡大/Applied社のAI搭載製品ポートフォリオを拡大して、顧客のニーズに引き続き応えるために使用。
(Applied社の共同創設者/CTOのPeter Ludwig氏)
 -[全速力で前進しており、AI/自動運転/電動化の驚くべき融合の恩恵を受けている]
 -[全ての顧客は、将来を見据えた製品開発を望んでおり、我らをミッションクリティカルなパートナーとして頼りにしている]
(Applied社の共同創設者/CEOのQasar Younis氏)
 -[トップクラスの長期機関投資家のサポートを得ることができて素晴らしく思う]
 -[セカンダリラウンドは当社の成長の証であり、当社の最大株主である従業員への3度目の現金化機会の提供で、世界クラス才能を採用して勤勉さに報いることが出来た]

2;Applied社とは

 2017年に設立された様々なモビリティの自動運転開発に向けたソフトウェア/ソリューションの提供を行う新興企業で、自動運転車ソリューションを開発/試験に用いるSWで[認識スタック/車両動作システム評価向けのシミュレーション]に強み。加えて、自動運転に関連する大量データを顧客が効率的に処理するのに役立つSWも製造
 Applied社は[自動車/防衛産業がSW/AIの問題解決の際の"駆け込み寺"]となることを目指しているとのこと。既に自動車大手20社のうち18社(GM/Toyota/VWなど)及び自動運転新興数社と契約を結んでいる
 24年のプロダクトリリースは多岐にわたっており、様々な地形/環境での自動運転の成立に向けた製品を打ち出している
 (オフロード) 複雑な非構造化地形での安全なナビゲーションを可能にするオフロード自律スタックソリューション
 (生成AI) 通常の40倍の速度でシミュレーションシナリオを作成する生成AAツール
 (その他) HILT実施むけソフトウェア/自動駐車開発ソリューション
くわえて、Porsche及びAudiとの提携も発表している

3;その他

 IPO市場が枯渇する中でExit及び投資家/従業員への現金化機会の提供、及び株主構成再編に向けてセカンダリ取引が好調に。Indutry Venturesのデータによるとセカンダリセール市場の規模は2017年の350億ドルから2023年には1380億ドルの規模にまで拡大したとのこと

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