見出し画像

VWのCEOが役員を叱咤…[ウチの社、マジでやべえんだよ]

 VWのCEO;Thomas Schaefer氏が経営会議で[全事業が危機に瀕している]と経営陣/経営幹部を叱咤したとメディアが報じています。EVシフトが急速に進む中、従来では想定しがたい投資が重く圧し掛かる中で現状維持/既存事業固執する幹部を叱咤して意識改革を迫っています。
 要は[ウチはマジでやべえんだよ、まずは余計なカネかけるの禁止。同時に役員の間で齟齬ってる場合じゃないからコミュニケーション取れ]と。いや、真っ当で大事ですわ。

1;経営会議での発言

 7月中旬の経営会議でSchaefer氏は[VWがEVのトップメーカーとなるべき]としつつ、従来の内燃機関モデルでのプレゼンス確保/維持/拡大は無理であると説明。Schaefer氏の発言は以下のとおりで、CEO就任以前はCOOを務めていた同氏は効率化を呼びかけ。
 (1)[VWの事業構造/プロセスは、まだまだ複雑/遅く/柔軟性に欠けている。従来モデルでの事業推進/事業開発では通用せず、すべての事業が危機に瀕している]
 (2)[VWのチームスピリットがこれまで以上に必要]
 また、支出の即時凍結についても緊急で決定。下記の通り説明した。
 (3)[私たちは多くの分野でコストを掛けすぎ、一度止血して確かめる必要がある。今後週か月は非常に厳し状況になると予想しており、小さな勝利を積み上げてほしい]
 そして、CFO;Mayer氏もCEO発言を最後通牒として[我々の自動車事業は絶不調である]と発言して先ずもっての止血/業務改革を訴えた

2;Performance-Programme

 今後3年間で最大100億EURの支出削減を目指した[Performance-Programme]を導入する。この計画は、既に取締役会では協議済みであり、[EVへの投資(生産インフラ/技術)]と[排ガス規制/安全期待に対応しうるICEの開発]を両立させるための施策と説明した。
 なお、VWは今後数か月でEV/次世代ICEの両方を発売する計画。具体的には[EV=ID.7(@欧州)][ICE=TiguanとPassat]である

3;中国での低迷

 最大市場;中国での販売台数が低迷、VWはEV/ICE両セグメントで競争力維持するために、収益性の高いモデルの多くを値引きせざるを得ない状況に…
 今はICEの終わりの始まりともいえる状況で、既存大手自動車メーカー各社は中国での急速な電動化に抗えず中国国内自動車メーカーにシェアを奪われている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?