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米政府のNEVI計画に基づく充電NW補助にNACSも対象へ

米政府はインフラ法&NEVIに基づく全米幹線道路でのEVステーション拡大に向けて補助対象を拡大すべくのPFIを発出する方針です。
従来、政府補助はCCSのみに適用されていましたが、今回の発表ではNACSをSAEの標準規格化することで対応するとのことです。
これまで[NACS=Tesla]で独占状態という認識から補助対象外だったところ、多くのOEMによる採用での実質基準化したことを受けての対応となったようです。


1;米政府のNACS加味した規制変更

 12/20に米連邦道路局は[NACS/J3400 充電規格]を考慮した政府規則の更新に関してパブコメを実施すると発表。リリースでは[新技術と継続的な技術革新を可能とすべく、EV充電ステーションに係る最低基準/要件更新について意見を求めるRFIを発行する]としている
 下記の通りNACS対応の[J3400]は当局とSAEが協力して作成しており、将来的な要件に入る可能性もある
 同日、バイデン政権及びエネルギー/運輸合同局は[J3400]の発行についてリリースを発出
 -[本日リリースしたJ3400規格は当局と技術者協会が協力して迅速に完了し、時代に即した規格とすることができた]
 規制の方向性として充電NWに関しては[アクセスの容易さ][相互運用性]を求めており、標準/基準については1社が[実質的に標準]」と主張するだけではNGで、独立機関による認証を要する

2;SAEによる規格設計

 SAEは米国で業界標準を検討/開発する専門技術組織であり、NACSを標準規格化すべくTeslaとも連携して推進
 12/20に発表されたEV充電の新規格[J3400]の実装で全てのサプライヤ/OEMもNACSコネクタの使用/展開が可能に。OEMの多くは2025年からNACSプラグを車両に標準搭載し、24年春にあ現在のEV所有者にアダプターを提供すると発表済み

3;EVステーション補助

 2021年インフラ法の一環として、米国政府はEV充電アクセスの拡大へ75億ドルの補助金を割り当て。このうち50億ドルはNEVIプログラムに依拠し、EV運転をシームレスにすべく幹線では50マイル毎に設置することを目指す
 政府によるPFIの結果次第ではNACSコネクタに対して75億ドルの連邦補助金が出る可能性
(補助要件)
・設置充電器は、単独社でなく複数ブランドのEVがアクセス可能でなければならない
 └法律制定当時、NACSはTeslaのみ利用可能で排除されていた
(現状の設置)
・連邦政府の補助を受けたステーションでもNACSコネクタ設置が可能だが、大前提としてCCSは必須設置

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