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破綻手続き中のCAKE社のこれまでの交渉が明らかに

破産手続き中の電動2輪新興のCake(スウェーデン)のCEOがメディアインタビューに答え、破綻に至るまでの取組を語りました。
近接業種のHarleyなど数十社と協議していたとのことですが、事業環境の想像以上の悪さから不芳に。
反省の弁として自動車OEMと協議をすればよかったとも語っており、今後の業界再編の一つの観点となりそうです。

1;Cake社の破産手続きと救済協議

 破産申請中の電動バイク新興(スウェーデン);Cake社のYtterborn氏(CEO)は会社存続に向けた直近協議と見通しについて明らかにした
 -[過去3日間で二輪メーカーを主とする40社程度と協議を行い、候補社は連携可能性を模索していた]
 -[事業を破壊する理由はなく、会社再構築/事業継続に向けて会社&経営陣を信じて投資してくれるパートナーを探している]
 -[未来に今を振り返った時に笑って振り返ることができるよう、前進するための道を探している]
 
 スウェーデンの破産手続は米国と似ており、現在は資産保全に向けて管財人が任命されている。

2;これまでの交渉など

 2023年にCake社はHarley Davidsonをメインとする二輪メーカーと協議を行っていた。
 多くの企業との交渉がセットされたが全て不芳となり、先週に破産申請に至った…。FAとしてドイツ銀行をアサインして売り込みを図ったが多くの企業は[後ろ向き][受動的]な姿勢であったとのこと

 これまでの資金調達は2回行われたが、直近のSeries-Cでは外部環境の悪化で失敗に至り、破産へ
(Series-A)
1400万ドルをVCから調達し、調達資金はデザイン性高い電動バイク/モペットの製造に充足
(Series-B)
6000万ドルをスウェーデン年金基金リードで調達
(Series-C)
22/08から既存投資家をメインに開始したが、下記のような外部環境激変で失敗に
 1;22年後半から始まった欧州各都市での電動バイク規制強化による事業環境の悪化
 2;23年春に破綻したSVBの影響による資金調達環境の悪化

3;その他

 金利高騰局面は継続しており、マイクロモビリティ新興企業は毎月廃業しており、業界全体が激しい嵐の中にある
 CakeのCEOによると規制強化局面では[自動車OEMとの提携]が最も合理的だったかもしれないと語っている。[自動車OEMはラストワンマイルでの事業展開に向けたポートフォリオ拡大に意欲はあるだろうし、実証レベルでもやることは多いはず]

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