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GMがCruise向け支出を数億ドル規模で削減へ

GMが投資家向け説明会でCruiseの将来性について見解と方向性を打ち出しました。
詳細は今後数週間で出すとしますが、[安全性重視/信頼回復]を基盤に置きつつ従来の支出は削減するとのことです。
説明会でCEOが[これまでの結果に満足している]とも発言していますが、片やWaymoは事業継続&知見獲得&信頼獲得を進めており優勝劣敗が鮮明になってきました。

1;GMによるCruiseの見通し

 11/29の投資家向けTel-conでGM-CEOのBarra氏は事業停止/再開対応などでCruiseへの支出を数億USD削減することを示唆。Cruiseの操業再開時には従前から反転して[慎重な計画]になると表明、GMにおける対Cruise支出を数億USD削減。詳細コメントは避けたが、来年度の支出に加えて3800人の従業員に対する大幅な人員削減も想定される
 GMは16/03にCruiseを買収して以降、数十億USDを投資しており積極的(米国10以上の都市での稼働)な計画をサポートすべく支出が膨れ上がっていた
 GMの最新の報告書によると2023年の1-3QでCruiseが7.3億USDを使い果たしたとする。CEOは[再稼働後の事業ペースはより慎重となる]とのべ、CFOは[支出が数億USD規模で削減する]とした
 加えてCEO/CFO両名は今後数週間のうちに具体的な再稼働/事業構築プランが出てくるとした。進行中の安全性/事故に関するレビューの結果が出てからになるが
 -[我々は2人の共同代表の行動に大きな自信を持っており、GMは安全性観点から厳しい要件を確実に満たすよう協力する]
 -[今優先すべきは安全性/透明性/説明責任に再び焦点を当て、地域社会を含む様々な関係社や当局者と信頼を築くこと]

2;その他言及

 CEOはCruiseが苦境にちいる前から効率化/支出削減する方法をすでに模索していたとし、CruiseとGMのソフトウェア部門での取組に[相乗効果]があったとした
 UAWとの新たな労使合意では93億USDの追加費用が発生する見通しを示し、23年の通期予想を変更した。調整後利益は[120億-140億USD→117億-127億USD]に下方修正、同時に投資家還元を強化し[100億USDの自社株買い][配当の33%増]を発表した

3;これまでのCruise

23/08 SF市がロボタクシー運営に向けた許認可を発行(商業運転)
23/08 開始直後にロボタクシーが交通妨害/工事現場への追突/緊急車両と衝突などの事件が多発…
23/10 他車線での車両轢き逃げに連鎖して被害者を巻き込んで重傷を負わせる事件発生
23/10 CA州運輸局が公道での自動運転許可を一時停止する決定を施行
23/10 CA州公共事業委員会による許可取り消し
23/11 Cruiseはオースティン/ヒューストン/フェニックスの新拠点を含む全体での無人運航をすべて停止

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