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EVへのOBD2の搭載が義務付けへ

CA州でEVにOBD2を義務付ける規制が26年から施行されるようです。
規格としてはSAEに準ずるものの、CA州独自の機能等も盛り込まれることが想定されます。
EVに関してはCA州の規制を援用する州が多いところ、米国展開においてフォローが必要な事象であります。

https://www.autonews.com/mobility-report/auto-industry-preparing-onboard-diagnostic-system-evs


1;EV車両へのOBD装備義務化

 カリフォルニア大気資源委員会(CARB)はAdvanced Clean-car ProgrammeでEVの構成要素/規制基準等を定めている。今回明らかになったところでは、2026年からは同プログラムでEV車に対してICE車同様のOBD2の装備が義務付けるとのこと
 当該OBDはSAE規格に準じたもので、下記要件が内包される可能性が高い
 -1;ドライバーがアクセスできるバッテリーの健康状態と充電速度の表示
 -2;第三者(修理事業者等)がディーラーNWと同じ情報/ツールにアクセスできる機能
 OBD規制はSAE規格のJ1979-3(ゼロエミッション推進システム用の標準化データサービスを定義)に基づくもの。CA州法規の[Tytle13-Section1962.5]ではデータ標準化要件を概説、2026年以降のZEV/PHEVの40%が要件を満たす必要があり、2027年以降は全ZEV/PHEVに標準化OBDの搭載が義務付けられる
 広報担当者は下記の通りコメントしており、均一なデータアクセスの重要性を強調する
 [OBD2と同様のコネクタ/通信プロトコルを持つがOBDとは異なる形式となる]
 [重要なのはドライバーとサービスプロバイダー双方にとって便利で馴染みのある機能となること]

2;今後の想定される動き

 現時点でEV/OBD規制はCA州のみだが、CA州規制に準ずる規制(ACC2規制)は7州が採用。全米のデファクトスタンダードになる可能性が高い。新規則はバッテリーパック/パワエレ/充電システム/サーマルシステムを対象としている
 CA州規則に基づき、ICE車同様に信頼性高く普遍的な診断システムがEV通じて提供される可能性が高い

3;OBDの機能

 1991年以降製造のICE車の場合にはOBDが標準装備、当該デバイスを通じてエンジン/他コンポーネントの状態を監視し、医師のように車両状態を診断している。問題検出すると点検を必要とする警告を発し、ドライバーへの警告/サービスセンターの問題把握に役立つ
 ちなみに、EVでは従来のOBDシステムが欠如…。従来のパワートレインが搭載されておらず、バッテリー/電気モーター等のシステムには均一/正確なデータを提供する機能が不足しており、検討が必要
 EVを取り巻く技術進歩が急速に進む中で新しいPF/LiBが出てきており、標準化が相当に難しいことも背景に。

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