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Cruiseが当局との和解合意に署名、事業再開に向けたハードルを一つクリアへ

CruiseがCA州の規制当局と23/10の事故&対応に関する情報提供不備に関して和解合意しました。
当局は事業停止後のガバナンス強化や当局への協力姿勢を高く評価しています。
CA州の自動運転はWaymo無双となっていますが、ようやく事業再開のスタート地点に立つ資格を得たことになります。

https://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Efile/G000/M534/K105/534105790.PDF

1;Cruiseと当局の和解

 Cruiseは23/10のロボタク事故に絡んで情報提出の不備への罰金;11.25万ドルの支払いで当局と合意。CA州公益事業委員会(CPUC)との和解は、訴訟回避だけでなくCA州での事業再開への光明に
 合意裁定文で本和解が未来志向で[係争終結だけでなく、CPUCのスタッフが係争よりもCruiseの規制監視にリソースを投入できる]と指摘。Cruiseは[和解成立は喜ばしいことであり、経営陣/事業プロセス/文化を改善すべく重要な措置を講じてきた]としている

 合意の一環として下記がCruiseに義務付けられる
 -CPUCへの事故情報の定期共有(具体的には[衝突報告の増加][停止中の自動運転車に関する事故]の月次報告)

2;Cruiseの改善措置

 自主的な事業停止以来、Cruiseの実行した改善策/是正措置によりCPUCは自動運転事業継続に対する懸念の多くを解消したとされる
 (透明性)QuinnEmanuelを起用しての運営構造の内部調査実施及び、透明性の高い企業運営体制の構築
 (公平性)創業者/CEOのKyle-Vokt氏の退職

 CPUCはCruiseが過去の失敗の責任を取っており、今後は当局に対してより透明性を保つことを約束していると指摘。加えて当該問題を法的手続化して無駄に長引かせるのでなく、迅速解決に注力したことで高評価を得たとも。
 裁定文書内では[是正/改善措置でCruiseは自動運転を監督する規制当局から、重要な情報を隠さない透明/協力的な組織となり、信頼を回復する道を歩んでいる]と結論付けている。

3;ここ最近のCruise

 ここ2か月でCruiseは規制の緩い他州で徐々に公道復帰しつつあり、4月以降、フェニックス/ヒューストン/ダラスで人間の安全オペレーターを運転席に配意日した車両群を展開、地図作成/データ収集を再開している

 CA州では競合だったWaymoが勢力を伸ばしているが、同様の戦略を取る可能性が高い。Cruiseは商用展開/無人ロボタクの資格は停止されたが、[安全ドライバーを乗せて車両をテスト]するDMVからの有効許可を保持しているため

 Cruiseの広報は信頼性回復に注力すると強調しつつ、DMVの許可が全ての前提になっているとした
 -[当社の本拠地や事業稼働していた全ての場所で規制当局/コミュニティとの信頼関係を再構築することに注力している]
 -[DMVの許可はCPUCの許可を再申請するための必須条件である]

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