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おいてきぼり

わたしは毎日生きているのですけれど、そうすると、たくさんの気持ちがわたしの中を通過していくんです。

「これおいしい」
「だんだん寒くなってきたなあ」
「わたしは何がしたいんだろう」
「やっぱり友達はたいせつ」

気持ちたちには、いろいろな人がいて、学生服の若い男の子もいるし、アンデス山脈のおばあさんもいたりする。

でも、みんなに共通することが一つだけある。それは、足の速さ。

みんなもう、びっくりするくらい足が速いの。「あ、きたー、初めましてー」って思ってたら、3秒後にはもう見えなくなっていることもある。

どうしてみんなそんなに足が速いんだろうなあ。みんな走り込んでるのかなやっぱり・・・あ、わたしが足が遅いだけなのかもしれない。

みんなもっとゆっくりしていけばいいのに。走り込む気にならないわたしは、今日もみんなを見送っています。一期一会です。

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