【千字文0005】地学部天文班宇宙理論研究課課長。
中高一貫の割と頭の悪い二流の男子校で、6年間をのほほんと過ごしてしまいました。試験でそれなりに点数取れていれば、別段何も言われない、とても生きやすい環境でして。正直、ここで楽しちまったのが、その後の人生に悪影響を及ぼした気がしなくもないですが、それはさておき。
部活は中2から、地学部天文班。外向きには面倒なので「天文部」と称してますが、ま、地学部内が「地質班」「天文班」「気象班」と3つに分かれてて。その中で更に「太陽課」「月面課」「惑星課」「星雲星団課」「流星課」と、あと自分が作って自分の代で消えた「宇宙理論研究課」(略称:宇理課)なんてのがありました。
何やってたかと言うと、要するに「ポケコン使って天文計算プログラムを作る」のがメインの活動でした。いや、星観ろよ俺。観てたけどね。平日の昼間、やること無いんだもん天文班てば。
当時、写真は大抵、銀塩フィルムで、焼くまで出来が分からないし、そもそもカメラもフィルムも現像代もいちいち金かかるし。ついでに遠征行くとなると更にお金かかるし。もっと言えば、星雲とか星団や惑星撮るには、やはり天体望遠鏡必要だったし。
私立に6年通うだけで、相当な負担だった実家の財布事情で、これらを買ってくれとは言い出せんかったんですよなー。
で、それよりは安く済ませられたのが、ポケコンでして。
と言っても分からんよねえ。昭和の死語ですし。「ポケットコンピュータ」の略。プログラムが組める関数電卓ですね。
当時は「CASIO」と「SHARP」がしのぎを削ってましたが、自分は「CASIO」派で、PB-770という4桁表示できるモノクロ液晶のポケコンを愛用しておりました。
なんと4色のボールペンで印刷可能な「ブロッタプリンタ」のほか、ミニカセットテープを使った外部記憶保存が可能で、大容量「32kB増設RAM」メモリまで載せた、1985年時点でのフルスペックポケコンでした。
ええ。パソコンなんてのはブルジョワの買うものでしたからなー、当時は。高校生がお年玉で買えるのはポケコン止まりで。
当時の天文雑誌には、BASICで組んだ天文計算のプログラムリストが毎月載ってて、一生懸命打ち込んでは、自分でいろいろ弄って機能追加したりしてたのです。
部誌には、特殊相対性理論で予言される「星虹」(starbow)について、発生シミュレーション作って載せました。よくこんなのポケコンで組んだな俺…
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