見知らぬミシルさんの電話相談


この間、見知らぬミシルさんの電話相談に乗ってもらいました。


「見知らぬミシル」さんはTwitter、stand.fm を中心に恋愛、人間関係、人生観などについて発信しているカウンセラーです。

Twitterは人間の本質を見抜いた言葉が印象的です。恋愛系のツイートはいいね数1万を超えるほどバズっています。
好きなツイートありすぎてひとつに選べないけど、最近のだとこちらです。


教師の経験を交えて語る stand.fm の配信も大好きで、考えさせられる話ばかりです。
イケボです。



誰でも受け付けている電話相談は有料なので迷っていたのですが...決断した甲斐がありました。



らてさんの相談は何ですか、と聞かれ
「自分と人を比べないようにするにはどうしたらいいでしょうか」
と答えました。



社会人1年目の冬。原因不明の脳炎で入院した。てんかん発作が頻発するようになり家でも外でも体を動かすことが怖くなった。記憶力、集中力、注意力が下がった。てんかんは車の運転をしてはいけない。車を使う営業ができないから事務に意地で復帰させてもらったけど、言葉、数字がうまく覚えられない。毎日のように発作が起こり休みがちになった。休職を余儀なくされた。

同期や友達は、自由に遊べて楽しそう。仕事できるの羨ましい(2年目は大変なことが増えたかもだけど)。インスタのストーリーを見ては羨ましくなった。

励ましの言葉は嬉しくなかった。てんかんっていう脳の病気でね、と説明してもあまり理解してなさそう。なのに軽いノリで「大丈夫ー?」なんて。同期から「らて研修時代体力なかったもんなーw」と言われてキレた。

退職後、仕事している人みんなが遠い存在になった。LINEの返信が遅いと不安になった。みんな忙しいのかな。私の優先順位は低くなったんだろうか。もはや憎い。

それからいろんな場面で友達と自分を比べて、劣等感が生まれるようになった。
4年経って障害の症状がよくなってきた今でも、比較することはやめられない。


私が自分と人を比べるようになってしまった、優劣判断ばかりするようになった背景です。

ミシルさんに背景や思いを伝え、アドバイスをもらいながらまた質問され、それに答えていくような形式でした。



~ミシルさんからのアドバイスを紹介します~

① ないものではなく、あるものを見る。

② 唯一無二の、代替の効かない、形式的ではない、自分の良さを見つける。

③ 障害がきっかけで友達関係が気まずくなったと感じるなら、自分の求める関わり方をそのまま伝えてみる。
相手に安心感を与える伝え方が大切。



①と②は、私これができなくて辛いんだよなって何となく実感しつつも、目を背けていたことです。

今度友達と会うので、③を模索します。
友達と会うのは半年ぶりです(!)。


遊ぶ約束をしたくてもなかなか実現しなかったり、久しぶりに会えて嬉しいはずなのに気を遣い合っている感じ、私は車を持っていないから遠くに遊びに行くには迎えに来てもらわないといけない...
こうして友達と心の距離が開きました。


「今まで気を遣わせちゃったと思うけど、病気はだいぶ自分でコントロールできてるし就活も進んでるんだ。もっとラフに前みたいにオタク話とか恋愛の話とかしたいな。発作とかしんどくなった時には言うから安心してね。」


また仲良くしたいとはっきり伝えようと思います。
てんかんのこと調べて理解してほしい、私の話す雰囲気で気持ちを悟ってほしい、は傲慢ですよね。



~ミシルさんとの話を振り返った考察です~

初めに私は「自分と人を比べないようにするにはどうしたらいいか悩んでいる」と伝えました。

でもよく考えると、私にとって本当のテーマは「大きな喪失とどう向き合っていくか」ではないでしょうか。

ミシルさんは電話で何度か「喪失」という言葉を口にしました。

私はこの4年間で多くの喪失を体験しました。
脳力の低下、退職、友達関係の希薄化といった「喪失」を恨み続けていては闇から抜け出せないと思いました。

反対に、「4年の間に大きな喪失をたくさん経験してきたんだから、そりゃあ人と比べて辛くなっても仕方ないよね」と自分を許すことも必要だと思います。



私は元からプライドが高く向上心が強いので、自分を許すことができないのが現実なのですが...

てんかんが完治しないのは私のせいではなく、主治医も最善を尽くしてやっと薬が安定しているので仕方ないと思います。

記憶力と集中力が元のレベルに戻らないのは屈辱です。
日々様々な努力をしていますが、会話の中で言葉が思い出せない時、「なんですぐ言葉出てこないんだよ、馬鹿だと思われちゃう」と自分を責めるのが癖になっています。


自分を許すことは大切ですが、私は今まで何度も自分の複雑な状況に真正面から向き合ってきたので(リハビリ、就労移行に通う、障害者雇用の就職先を探す、合わない友達とは無理に関わらないなど、他にもたくさん💦)、

あとは環境の変化を待つしかないかなと思います。

就職して新しい環境に飛び込み、いろいろな人と関わると、私の考え方は何か変わると思います。


また、ミシルさんは

「何かが失われた時に、その穴を何が補完し始めているかを見ていく必要がある。
得る時に喪失があるように、喪失した時にも何かを獲得していると思う。」

というメッセージもくれました。

私はその言葉を見たとき

「私には喪失しかない。頑張っているのにどうしても補完されないから悩んでいるんだ。」

と、否定したい気持ちになりました。

でもよく考えたら、以前に答えを出したことがありました。
noteのひとつ前の記事です。

病気のせいで不自由ばかり、無職になり、収入もなく、人間関係を失いました。

しかしそのおかげで生活リズムが自由になり、自分と向き合う時間を獲得したのです。

営業時代は毎日多忙、新人だったから仕事を覚えることで精一杯、休日は余裕があったら同期とご飯に行ったり遊びに行く。あ、意識高くなりたくてヨガも始めた。寝る時間以外ずっと外にいて息つく暇がなかった。

入院中、退職後には、今の自分の気持ち、自分の本当の性格、本当にしたいことは何か(仕事、趣味)という現実に向き合う時間ができました。

障害にならなかったら獲得できなかったことです。
さらに振り返れば、学生時代にも私は本当の自分に向き合ったことがないのではないかと思えてきました。


私の人生に必要なことだったと思います。

今後生活していく中でもまた新たに「獲得」し、私の心身が満たされていくのを、注意して見ていきます。

私はミシルさんからの学びをこのように考察しました。

さて、ミシルさんとの会話全体を振り返ると、新しい課題も見つかりました。

長くなったので、また書こうと思います。


では🐨

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