悔しい

私は自信がなくて泣いているんじゃない。

悔しくて泣いているんだ。



彼に「これからは結婚を前提に付き合ってほしい」と伝えた。

クリスマスディナーの場で伝えたのは、対面席に座れるから。
彼の家でも車の中でも2人きりにはなれる。
自分の気持ちを真正面から伝え、真正面から彼の顔色や態度を伺えるのは、対面席に座ってある程度ゆっくり話す雰囲気があるこの機会しかない。

今すぐ結婚したくはないし、まだ1人で人生経験を積みたい。
でも早く伝えたかった。
伝えておきたい。覚悟をして欲しい。いつかやめるなら早くやめて欲しい。



私たちはお互い好き同士。
クリスマスプレゼントにはお互い手紙を用意していた。
ずっと一緒にいたいという言葉が両方に書かれていた。

彼は2、3年のうちに高確率で異動がある。
今私たちが住むのは私の地元で、彼はたまたま配属地がここになり住んでいる。
遠くへ行ってしまう。
「寂しさ」だろうか、「焦り」だろうか。
「好きだから一緒にいたい」以外の気持ちから、結婚を意識するようになった。

半年前から働き始めたとはいえ、てんかんや様々な症状で仕事、生活、金銭面にはまだまだ制限がある。
体力も脳力も思い通りにいかない。デートではかなり気を遣わせる。

発症から約5年間、全てのことを母にサポートしてもらいながら生きてきた。
母なしで他人と生きていけるのだろうか。
こんな特殊な女と彼は一緒に生きていけるのだろうか。
妊娠出産を考えると、私と子の身体のためにてんかん薬を見直さなければならない。
てんかん発作の頻度がまた増えるかもしれない。
てんかん発作が1回あるだけでも出産、育児は大変だろう。いつ爆発するか分からない爆弾を抱えながら、別の命を守らなければならない。
大変さは正直想像しきれないが、〇〇が子どもを持つとなると…と母に何度か戒められた。

私は妊娠しにくい身体らしい。
黄体機能不全の症状があるらしく、妊娠が成立しにくい。(記憶が曖昧で名前に自信がないけど、黄体ホルモンに何らかの異常がある。)
2年くらい前だろうか、生理不順かPMSが酷く婦人科にかかった時に知った。
てんかんは無関係の生まれ持った体質。

へー、そうなんだ。
まあ、てんかん持ちで仕事もないんだから私に子ども育てられる自信ないし、する気もないし、まず結婚できるかも分からんし。
どうでもいいや。
当時は軽い気持ちで捉えた。

もし好きな人が子どもが欲しいと言ったら。
今はとても悔しい。

どんなに好きな相手でも、
私がその人との子どもを産み家庭を築きたいと思っても、
高い壁がある。

生まれ持った私の体質。
さらには後天性の障害。
そして年齢を重ねる。


彼はいつも目の前の私を見て楽しんでいる。
私はいつも目の前の彼だけでなく、将来の彼を必死で見ている。

私から彼への「結婚を前提に付き合っていきたい」は、言い換えれば「私と結婚したらあなたの人生はどうなるか考えながら付き合ってほしい」。
あなたはいつか絶望しない?
幸せを夢見る提案ではなく、警告のようだ。

なんで警告しなければいけないんだろう。
「年齢も年齢だから…」と結婚を焦る人のことを馬鹿にしてきたけど、結局私が1番焦っている。

将来ってほとんど予想と違うし、何が起こるか分からないからね。
という、最もな彼の言葉。
(年下だし社会人歴も短いけど、彼の言葉にはいつも重みがあり説得力がある。)
彼に言われる前から解っているつもりだった。
それが治りかけの傷跡に突き刺さり、今、必死に治そうとこの文章を書いている。


なんで、どうすることもできないの。
悔しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?