【横浜ビーコル🏀】【雑感】「気持ち」とは何か。
「負けに不思議の負けなし」
とは名将・野村監督の有名な言葉であって、悔しい敗戦の裏には必ず何らかの原因がある。
しかしながらこの負けた後に振り返るってのがなかなかの苦行であって、故に多くの先人たちはこれを「気持ち」の問題として見て見ぬふりをしてきた。
ケツバットにうさぎ跳び。はたまた丸坊主に往復ビンタ。
いわゆる昭和の鬼軍曹たち。
今なおこの手のおっさんは絶滅しておらず、世の中には体罰の類が絶えない。これは自分の浅はかさを周囲に知らしめているのと同義であり、何とも恥ずかしい話である。
つまりのところ、
敗戦を「気持ち」で処理するのはいささかのバカっぽさがあり、故に個人的には上手くいかない時ほどロジックで現象(モノ)を見るように努めてきた。
しかし、だ。
華々しいライトと火炎で幕を開けた横浜BUNTAIのこけら落とし。
結果は信じられないような敗戦。
考えれば考えるほど、原因は「気持ち」に辿り着く。
ではこの「気持ち」とは一体何なのか?
共に振り返っていただければ幸い。
■「気持ち」と、ディフェンス
再び野球の例になって恐縮だが、「足にスランプは無い」という言葉がある。
走攻守、3つ揃っていることが名選手の条件ではあるものの、バッティングとピッチングにはどうしたって好不調の波がある。これは仕方のない事。
そんな中、走力だけはその波が無いという意味である。
これを野球以外の球技に当てはめれば、
「足」とはすなわち動きの問題。つまり、足を動かす行為はシュートのフィーリングと違って好不調の影響を受けにくいということになる。
つまり、動いていないのは動かしていないからである。と。
僕はバリバリの競技者であったころ、上手くいかない時、負けそうだと弱気になった時ほど、「まずはディフェンスから」と思うようにしてきた。
上手く行っていない時というのは、
疲労から、あるいは焦りから、あるいは”負けるかもしれない”という恐怖心から足が止まっていることが原因としてよくあり、それらを払しょくして負のサイクルを断ち切るために、まずは足を動かすというのを強く意識したという訳だ。
で、その行為はディフェンスにこそ効いた。あるいはリバウンドでもいい。オフザボールの動きを今一度基本に忠実に立ち返ることでリズムは産まれる。
トランジションの応酬であるバスケットボールは、強いディフェンスがオフェンスの起点であると言える。
ディフェンスを見直せば、オフェンスが生き返る。
そして、
この強固なディフェンスに立ち返る原動力こそ、「気持ち」なのである。
ここのところのビーコルはどうだ?
そう。明らかに「気持ち」が乏しい。
■「気持ち」と、プレータイム
バスケットボールというのは言わずもがな、試合中の選手交代が自由に認められている競技である。
しかしこれ、他の競技と比べると少し考えさせられる点がある。
例えばサッカーの場合、一度ベンチに下がった選手は二度と試合に戻ることが出来ない。つまり監督は、戦況を見ながらたった1回でも過ちを犯さないためにリスクヘッジに重点を置いて駒を動かす。
つまりどんなに選手が好調であり、どんなに良い武器を持っていても戦況によって試合に出られないということは良くあるわけだ。
一方でバスケの場合。
当然ながら戦況やマッチアップに気を遣いつつも、HCに「使ってみようかな」と思わせ、チャンスを享受するハードルはサッカーや野球に比べて格段に低いように思う。
にも関わらず、である。
ここでヘッドコーチ批判をするのは簡単ではあるが、個人的には果たしてそれだけだろうかという疑問もある。
何度でも交代できる競技ルールにおいて、それでもなお使われないということはよっぽど普段の練習にて信頼を勝ち取れていないんだな。と、そう感じざるを得ない。
他のチームの選手(それは必ずしもマッチアップする選手だけでなく)は「打倒・河村勇輝」で日々研鑽しているのだろう。それを乗り越えなければチームは勝てず、自分の給料がなくなるから。
時を同じくして、「打倒・河村勇輝」で練習しているビーコルの選手はどのぐらいいるのだろうか。
言い換えれば、
普段からこれが見られなければ試合に使うことは難しいだろう。なぜなら相手は河村勇輝を倒すために仕上げてきているのだから。安易にコートに送り出して、対峙など出来るはずがない。
改めてになるが、
プレータイムは本当にヘッドコーチだけの問題だろうか。ここに「気持ち」の問題は、本当に潜んでいないのだろうか。
絶対的なエースがいるチームほど、メガネくんからの学びは多い。
■「気持ち」と、モチベーション
チャンピオンシップの可能性も消えた。残留争いも大丈夫そうだ。
そんな中で迎えたBUNTAIのこけら落とし。オープニングの高揚感はあったものの、モチベーションの要素は無かったかもしれない。
・・・果たして本当にそうだろうか。
チェアマンが遠回しに「高い」と苦言を呈したチケット代に、ミッドウィーク開催。ここに駆け付けた4,800ものブースター。
これがモチベーションにならずに、他に何があると言うのか!!!
ちゃんとしなさいよ!おいビーコル!!ちゃんとしなさいよ!!!
選手だけじゃないぜ。コーチ陣も。運営も。
そりゃさ、頑張ってないことは無いと思うよ。連戦で疲れがあるのも知ってる。みんな頑張ってる。
でもさ、9,000円のチケットは高いぜ。移動費や食事代含めたら「気持ち」が無いとやってられないぐらいの金額にはなるぜ。
それでも行くのよ。応援に。だったらさ、激イケのアンサーソング歌ってよ。強くて優しいアンサーソングをちょうだいよ。そのタイトルが「気持ち」だろうがよ。
聞こえなかったぜ。何も。バスライ越しには何も。
今シーズン中にBUNTAIのチケットを取ろうと思ってたけどちょっと躊躇してるよね。嫌だもん。9,000円払ってあんな試合見るの。
バスケやって飯を食うんだろう。だとしたらこれ以上のモチベーションは無いじゃない。高いチケット払う現地ブースターに良い試合見せてあげてやってくれよ。
頼むよ・・・。
■横浜NINTAI
とまぁいろいろ言いましたけど。
気持ちとは、
負の連鎖を断ち切る基本への忠実性であり、
気持ちとは、
普段の研鑽から積み上げられる信頼と自信であり、
気持ちとは、
今一度なぜ自分が存在できているかを確認する行為
なのかもしれません。
これが無ければ人は感動しない。
エナジーは見えない。
ココロは、滾らない。
一方でブースターの揺らぎない「気持ち」とは、(文体ならぬ)忍耐なのかもしれません。
それもわきまえております。
残り9試合ですかね。
今のロスターで試合出来るのは、残り9つだけ。
全員でやって欲しいですね。
結果は、全員が「気持ち」を出したあとに付いてくるものですから。
皆さんが一番勝って欲しいビーコルはいつのビーコルですか?
今やらずに、いつやるんだよ。
出し切ってくれ!!!
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
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