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【⚽️日本サッカーを愛そう】ドイツから帰ってきた山田選手に想いを重ねる。

磐田の10番。山田大記選手。
ジュビロの運営するyoutubeチャンネルで非常に興味深いことを述べていました。

「帰って来てからの方がキツかった」


私の推しチームがジュビロ磐田であるということを差っ引いたとしても、山田という選手の『深み』を強く感じる言葉

私はこのことについて想いを重ね、夏休みの自由研究の如く自分なりに纏めてみることにしました。


そこから見えてきたものは、人生の旨味とでも表現するのが妥当だろうか?
果たして。


■磐田の広報が変わった!

本題に入る前に、まずここに触れたいと思います。

選手に負担を掛けないレベル、選手の悪ノリを助長しない距離感で様々な企画を立ち上げ、提供してくれています。
プロスポーツはSHOWである。というメッセージを強く感じて非常に期待しています。

その中の一つ、『ジュビトーク』。

様々なテーマで選手の過去や本音、関係性が垣間見れるチャンネル。これまでも「トップアスリート対談」(ゴンさん・ヤットさん・五郎丸さん)、「強豪校の記憶」(藤枝東・東福岡・静岡学園)など、磐田にしか出来ないキャスティングで興味深い話を聞かせてくれました。

そして、

第3弾「生え抜きの歩み」の中で、山田選手がユースに上がれなかった話。大学を経て磐田を選んだ話。ドイツへ行ってからの話。帰って来てからの話をしてくれています。

今回私の耳に掛かったのがまさにこの中で語られた、”ドイツから帰って来てからの話”にありました。

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ジュビトークの一コマ


■第2次モチベーション

山田選手は、ドイツでのチャレンジは非常に厳しかったと述べています。それは大きく2つあると読み解きました。

・これまで当たり前だったことがそうで無くなってしまった、たことに対する不安。
・ドリブルの山田という代名詞が、より組織的な独サッカーの中で確立できなかったことに対する葛藤。

心理面と技術面での壁。
これらは環境を変えてチャレンジした場合、強度の差はあれど必ずぶち当たるものなのかもしれません。
山田選手自身もこれについては、”戦えた”と述べています。

なぜ戦えたのか。

不安や葛藤の中にも欧州での活躍とその先の代表、というこの上ないモチベーションが同居していたからです。

しかし、

今回フォーカスしたいのはここではありません。

共感したのはジュビロに戻ってからの山田選手の心情。
年齢的にも市場評価的にも欧州、代表という目標が厳しくなってからのフットボーラーとしての生き方。

第2次モチベーションの不在について、なのです。

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外野からは華々しく見えたのだが・・・。


■思い当たる節

もしこれを読んでいる10代、20代の人がいたら何を言っているのか意味が分からないと思います。当時の自分に読ませてもそうでしょう。

「目標を持て!」などと無能な大人は御託を並べますがそんな必要はありません。
若者は、言われなくたって根拠のない自信と野心に溢れ、食欲と性欲を動力に何時間だって動いていられるからです(笑)。


私も社会人になってからは昇給や出世に興味があったし、実際にそれをモチベーションに何時間でも残業しました。

転機はやはり「ニューノーマル」でしょうか。強制的に在宅勤務をしたとき、初めて家族との時間をしっかり過ごしました。子供が産まれてからほとんど無かったことでした。

今までは子供が寝てから家に着いて、子供が起きる前に家を出る。週末にようやく自分の仕事に手が付けられ、ずっと仕事をしてまた月曜日が始まる。
それが当たり前だと思っていたのですが、在宅勤務を機にこんな生活に幸せは無いと気付いてしまいました。


気付いた途端、出世に全く興味が無くなり、これはオレの理想なのか?などと無駄に自問自答するようになりました。そしてついにはモチベーションが消失したのです。

消失した、というよりはこれまで予定調和的に追ってきた世間一般的な理想が残像だったと気付いたという方が正しいかもしれません。

オレのモチベーションはどこへ行ったんだ。そんな時、山田選手が言いました。

「帰って来てからの方がキツかった」


新たな何かを見つけようにも、年齢的にも市場評価的にも20代の頃と同じような目標が掲げられない。
でも明日は来る。仕事は来る。評価はされる。心と体が同期しない。焦る。何とかしなくてはいけない。そんなことは分かっている。でも・・・

モチベーションが見当たらない!!



■2021年の山田大記。

僕は帰国後の山田選手を見て「オレの知っている山田じゃない」と、正直何度も思いました。


しかし、ジュビトークで心境を知り自分の想いを重ねることで(正解かどうかはわかりませんが)納得することができました。そして、

大事なのはここからです。

ジュビロサポはもちろん、多くのサッカーウォッチャーが気付いていると思います。2021年の山田大記は明らかに違う、ということを。


そのきっかけとなったのは若い戦力か、外からの新しい風か。経験豊かな新コーチか、レジェンドたちの振る舞いか。
何がトリガーかはわかりませんが明らかに山田選手は何かを突破したように見えます。

それは、第2次モチベーションを完全に捉えた、と言えるかもしれません。


個人的に非常に興味があります。

脂の乗った社会人として、フッとボーラーとして、何を見つけ、何を掴んで、何を自分の中に据えて、動力に変えることに成功したのか。

出来ることなら直接聞いてみたい。

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静岡県民は知っている。山田には「明日がある」


■最後に、

選手の素を垣間見る機会というのはとても貴重です。それを積極的に提供してくれるジュビロ磐田の”新”広報には感謝しかありません。

その絵の中から何を拾って、何を思うかはファンの自由です。正解も不正解もないでしょう。


大事なのは、このような機会を得て、感じることで選手を機械的に見ないことではないかと思います。

極限の中で白黒つけているプロ選手の言動というのははっきり言って学びが多い。僕たちは結果に一喜一憂しながらも、一方で共感し、想いを重ねることで違った味を楽しむことが出来るのです!!

僕は今シーズンので山田選手に新しい真理的変化を見出しました。

見出せばサッカー観戦はまだまだ楽しくなる。


さぁ、新しい後半戦が始まる。





本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

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