【週刊ユース分析】帝京長岡高校を改めて調査!!
なんと!
2022年度から高円宮杯プレミアリーグの参加チームが東西2チームずつ増え、12チームでの開催が決定いたしました。
プレミアEASTは現在、南関東チームの実力が拮抗しており、そこに青森山田や清水・磐田の東海勢が食い込む構図(磐田はWESTに所属)なのですが、
2チーム増えた際、プレミア参入に大きな期待がかかるのが今回の調査対象である帝京長岡高校になります。
■新潟という土地
ユース時代の実績十分ではないものの、アルビユース生え抜きの本間̪至恩選手の去就は2021年度オフの大きな注目となりました。
そして、
近年の高校サッカーを盛り上げる山田、静学、昌平などグリーン系高校(笑)の一角として実績十分なのが帝京長岡高校。
北陸と言えば、石川の星稜、富山の第一、福井の丸岡など、1県1高のイメージが強いのですが、
新潟には先述したアルビユースの他にも新潟明訓高校(甲府内定・法政大の関口選手の母校)など、北陸における群雄割拠の土地と言えます。
その中でもここ数年間でメキメキと存在感を上げ、新潟のユース年代をリードしているのが帝京長岡高校。
2020年度の変則プリンスリーグにおいてもトップの成績でグループ首位となりました。
■帝京長岡高のプレミア実績
ではいつもの様に、帝京長岡高校のプレミア9年間の実績をおさらいしてみます。
2016年までは圧倒的に3位が多い!実に”あと一歩”でした。
しかしそこから北信越のプリンスでは上位常連に。今では参入戦での勝利に”あと一歩”という所まで来ています。
帝京長岡は冬の選手権でも県勢初の決勝進出まで”あと一歩”となってますから・・・近い将来 大爆発して一気に強豪の仲間入りを果たしそうです!
■帝京と言えば、
やはり帝京大学の系列校であることは間違いないようです。岐阜の強豪校である「帝京大可児高」とも兄弟関係にあります。
しかし、
意外だったのはその沿革。
ポッと出の(失礼!)新興私立かと思いきや、その歴史は実に明治41年まで遡ります。
しかも、もともとは女子高。共学になったのが1987年の33年前。帝京を冠したのが1991年の29年前。ということで、長岡には昔からある伝統校なんですね。
当然OB、OGも地元に多いでしょうから、帝京長岡は新潟県の期待を背負ってプレミアや、冬の選手権決勝を目指すことになります。
■強さの秘訣は何?
”あと一歩”の印象が強い帝京長岡ですが、近年は完全に上昇気流に乗っていますね。その理由は以下2点と考えます。
長岡ジュニアユースFC という下部組織の存在
全国クラスのフットサル経験
まず、近年の私立強豪校に見られるジュニアユースの存在が帝京長岡にもしっかりとあります。
青森山田中、静岡学園中などのように一つのファミリーとしてのJYではなく、長岡サッカーのレベルアップのために2001年に立ち上げられたNPO法人である。というのが特徴でしょうか。
しかしながら一貫性の育成方針のメリットは大きく、帝京長岡高の戦績にも大いに貢献しています。
そして、
触れなくてはならないのがこの長岡ジュニアユースFCが、単なる下部組織ではなくフットサルの超強豪チームであるということ。
25回を数えるJFA主催の全日本U-15フットサル選手権において、実に優勝5回の強豪チームです。さすが雪国!!
2017年全国制覇したチームには見覚えのある顔が!
ネイマールやロナウジーニョなど、セレソンにフットサル経験者が多いのは有名ですが、イニエスタやジダンもそうなんですよね。
サッカーのおよそ1/4の狭いコートで、止めて・蹴るを徹底的に極めますし、バスケ並みにトランジションの激しいスポーツですから、脳や体躯の切り替えを幼い頃から叩き込まれているはず。
その後のサッカーの強さにも、必ずつながっているはずですよね。
■注目選手!!
もうすでにプロデビューも果たしていますが、個人的にはこの選手を推しています。
谷内田哲平選手(帝京長岡 →京都サンガ)
選手権でもフットサル仕込みのテクニシャンぶりをいかんなく発揮していましたね。
2020年シーズンは高卒ルーキーながら京都でも堂々7試合の先発実績です。曺貴裁新監督の元でどんな成長を遂げるのか。
磐田とは同カテゴリーの絶対に負けてはならない相手になりますが・・・同年代でユース上がりの川崎颯太選手と融合する中盤には否が応にも注目してしまいます!!
■最後に、
近年は高体連のチームでも下部組織をもち、クラブユースのような体制をとる私立校が多いと感じるのですが、帝京長岡はまさにその最先端を行っている新興勢力でしょう。
2022年のプレミアチーム増に際して、何としても加入を果たしたいところだと思います。
そのためには、現在関東プリンスにいる鹿島ユースやヴェルディユース、前橋や矢板などの北関東勢に競り勝たなくてはいけません。
「あと一歩」「突破」というのがキーワードになりつつありますが、豪雪の環境をフットサルという武器で打ち勝ってきた北陸の雄。
大いに期待しています!
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