【週刊ユース分析】広島ユースと青森山田を比較する!!
なかなかJリーグが再開できない現在。プレミアリーグも再開のめどが立っていません。。とくに高校生にとっては、替えの利かない時期だけに焦りや不安も大きいのではないでしょうか。
ただ、この中断は世界規模。全世界の、全ての同世代のフットボーラーが同じ時期を同じ境遇で過ごしている。
いつか、あの世代の選手たち。必ずそう称えられる日が来るはず。現状に負けず、頑張ってほしい。
「ユース世代って、今どこが強いの?」
こう聞かれたら私は、広島ユースと青森山田。と答えます。過去の検証でワンツーはこの2チームだということがわかりました。
ただ、特筆すべきはこのグラフ。
✔ プレミアリーグ発足以来、ずっと首位であり続ける絶対王者・広島ユース。猛追する新王者候補・青森山田。
(縦が順位。横が年度。順位の根拠はこちら)
✔ WESTの番長・広島ユース。EASTの番長・青森山田。
✔ グラブユースのトップ・広島ユース。高体連のトップ・青森山田。
様々な切り口で対照的な両者ですが、いずれにせよ、現在のユース世代はこの2チームを軸に歴史を刻んでいるといっても過言ではありません。
プレミア9年間の実績を見てみる。
■ サンフレッチェ広島F.Cユース
実に9年間でチャンピオンシップ出場4回。うち全国制覇3回。圧巻です。
育成の広島と言えばサッカーファンの中ではおなじみ。フットボールチャンネルさんのこんな記事があります。
その中でも私が一番ぐっと来た言葉はこちら ↓
「経験を積ませるためにユースの監督を、というのは首をかしげざるを得ない。」
最高です。
さらに「育成型クラブを目指すのであれば、クラブとしての哲学を確立し、結果に左右されず5年、10年のスパンで継続する必要がある」
本当にその通りだと思います。
広島は、この哲学をクラブのポリシーとして長年にわたって継続しているのです。実績を見ても危ういシーズンすらない。広島は本当に基盤のしっかりとしたクラブなんだと思います。
推薦入学と揶揄されるが・・・
OBを列挙してみましょう。
森崎和幸選手、森崎浩司選手、駒野選手、柏木選手、槙野選手、森脇選手、高荻選手、野津田選手、川辺選手、大迫選手、東選手などなど凄いメンバーです。
加えて、青山選手、佐々木選手、浅野選手、森崎司選手などユース外出身の選手もきっちり育ち、融合も良く強豪チームとなりました。
森保ジャパンに召集される選手には一定量の広島の選手が含まれており、”推薦入学”などと揶揄されたりもしますが、サッカーが流動的なチームスポーツであることを考えると、哲学の浸透がある程度計算できる選手。というのが重宝されるのは必然なのかもしれません。
いずれにせよ、広島は強い。ユース強化と、それを含めたクラブの強化をしたい全チームが参考にすべき、Jリーグの一つの生き字引ではないでしょうか。
■青森山田高校
2016年度の広島との直接対決を制して初めてプレミア王者になってから、明らかに乗っています!
青森山田と言えば、名将・黒田監督。こちらの記事で「プレミアリーグが生活の中心にある」と断言しています。
ネットを漁れば山ほど出てくる黒田監督のインタビューの中で、とりわけ私が好きなのがこちらの記事。
その中でも私が一番ぐっと来た言葉はこちら ↓
「失敗しても全てチャレンジしたからOKという風潮はよくないと思っています。」
黒田監督の哲学が的確に表されている一言ではないでしょうか。
サッカーという競技は89分間いいプレーをしていても1分のミスで負けてしまいます。選手に対して徹底的にリスクマネジメントを強いる。これが勝つチームを育てていくうえでの黒田スタイル。
それはオンザピッチだけではありません。
コロナ禍。オフザピッチの今こそ山田の強さを発揮するとき。そう説いてこの難局を強く乗り越えているのではないでしょうか。
外国人部隊と揶揄されるが・・・
OBを列挙してみましょう。
藤本憲明選手、柴崎選手、櫛引選手、室屋選手、郷家選手、檀崎選手などなど。
高体連の強豪私学は県外選手も多く、”外国人部隊”と揶揄されますが、青森山田の場合、人口が少ない青森県にありながらしっかりと地元出身の選手がいるんですよね。
代表的なのが言わずと知れた柴崎選手。あと、昨年の選手権を見ていて必ず将来代表になるだろうな、と思ったのが藤原優大選手。こちらも青森県出身の選手です。
広島と山田。
ユース世代だとどこが強いの?と聞かれたらそう答えましょう。
✔ クラブの哲学として育成が根付いており、ずっと強い広島
✔ 黒田監督の哲学をもとに、近年 猛追する山田
今シーズン。中断していなかったら今頃どんな経過になっていたのでしょうか。
再開されましたら、この2チームを軸に注目です!
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