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【ショートエッセイ】何年ぶりかの朝マック

今日は、仕事が休みの日だった。
「お出かけ情報サイト」の原稿を書こうと思っていた。
朝から家でパソコンを開いていたが、集中できない。
場所を変えようと思い立ち、近くのマクドナルドに行った。


朝9時30分頃に着いたので、朝マックの時間帯だ。朝ごはんがまだだったので、「ソーセージエッグマフィンセット」を頼んだ。

サクサク食感のハッシュポテトがほどよいしょっぱさ
。一気に食べてしまった。ソーセージエッグマフィンも目玉焼きとソーセージが入っていて、贅沢な美味しさだ。

朝マックを食べたのは5年ぶりになる。
当時いた職場の近くにマックがあった。
月に2回の日曜出勤の朝によく行ったものだ。日曜日の集合時間が7時30分と早かったので、家で準備してご飯を食べるより外食した方が楽だったのだ。

メニューはほぼ決まっていて、コーヒーとソーセージエッグマフィンだった。
自分にとってちょうど良い大きさで、しばらく通った。

しばらく同じ曜日の同じ時間帯に通っていると、お客さんが決まったメンバーになっていることに気がついた。
作業服姿の二人組の男性、いつも本を読んでいる年配の女性など、毎回のように見かけた。

すると、なぜか妙な親近感を感じてしまう。「作業服の彼らは、私と同じ出勤前なのかな?」とか、「あの女の人も本が好きなのかな?どんなのを読んでいるのかな?」とか。また、姿が見えないと、勝手に心配してしまった。

どこの誰かもわからないのに、不思議なものである。
あれから5年経つけど、あの人たちは変わらずに日曜の朝にマクドナルドに行っているのだろうか。

すっかり埋もれていた記憶だったが、ソーセージエッグマフィンを食べていたら、思い出してしまった。