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【エッセイ】盛岡で出会った本屋さんとギャラリー

 本とカフェが好きな私。旅行での楽しみの一つが、その土地の本屋さんに立ち寄り、本を買いカフェで読むことです。家族と一緒の時はなかなか難しいのですが、「ソロ旅」の時は事前にリサーチしておきます♪

 今回の「盛岡街あるき」では、本屋さん、ZINEを扱うギャラリー、カフェにも行ってきました。(カフェはまた後日…これまた素敵なカフェに出逢えました)

1.【本屋】BOOKNERD(ブックナード)

  緑豊かな川べりにあり、昔ながらの建造物が多く残る紺屋町(こんやちょう)界隈。その町の一角に「BOOKNERD(ブックナード)」という一軒の本屋さんがあります。

(紺屋町・中津川流域の様子)


(「BOOKNERD」店舗)

 お店を知ったきっかけは、以前に見た雑誌『BRUTUS』の本屋さん特集。「盛岡に新しい本屋さんが出来たんだ!」と嬉しくなりました。「行ってみたい」と思い約3年、念願かない、行くことができました!

 店内には、店主セレクトの「文庫」「絵本」「単行本」などがあり、「本のセレクトショップ」というイメージでした。個人的には、ヤマケイ文庫の本が数冊置いてあるのを見て思わず手に取ってしまいました。(トレッキング好きなもので…)

(店主・早坂大輔さんの著書)

 購入したのは店主・早坂さんの著書『ぼくにはこれしかなかった』(木楽社)でした。オビの「40歳を過ぎてから小さな本屋を作った」という言葉が刺さったのです。

 アラフォー世代の私は、これから40代を迎えます。ここ数年で、やってみたいことが見つかったものの、「40代からの挑戦」にイメージがわかなかったことが正直なところでした。
 そこで実際に、40代で新しいことに挑戦した先輩のストーリーに興味をひかれたことが大きかったのだと思います。

 後日、改めて感想を書きたいと思っています。


2.【ギャラリー(ZINE)】Cyg art gallery(シグアートギャラリー)

 Cyg art gallery(シグアートギャラリー)は、「東北の作家に焦点を当てた企画展ギャラリー」です。
 こちらでは、「アートブックターミナル東北」という、東北ゆかりのZINEや本を展示・販売するというイベントを主催しています。


 (Cyg art galleryが入る建物の入り口。川徳デパートの別館にある)

 私もいつか「ZINEを作ってみたい」と思っているので、同じ立場の東北ゆかりの人は、どんな作品を作っているのか見てみたいと思っていました。

 残念ながらイベント期間中ではなかったのですが、販売しているZINEの種類は豊富でした。中には「これはZINEではなく、本なのではないか?!」と思うくらいに装丁や内容が充実しきったもの、2つ穴のペーパーファイルのようにとじ具が使われた形式のものなど形式はまちまち。

 ちなみに、何と!第165回芥川賞候補の“くどうれいん”さん(盛岡市出身・在住)が、書いた戯曲もありました!
 
スタッフによると、市民がキャストとなり、Cyg art galleryで上演した時のものだとか。

 販売されているZINEの大部分は、サンプルが置いてあります。眺めているだけても面白い!手作り感が出ていて、制作物への「愛」が伝わってくるようでした。

 素敵なZINEが多くて迷いながら購入したのは、『遠くで暮らす十人のエッセイ集 まどをあける』。全国各地(+台湾)の10人によるエッセイ集です。2020年の緊急事態宣言の中、宮城・愛媛・香川にいる3人の発行者がオンラインで連絡を取り合って制作したそうです。

 緊急事態宣言の中、居住地や仕事も様々な人たちの過ごし方や、ストレートな思いに触れ、改めて大きな出来事だったと感じ入ってしまいました。

 Cyg art galleryで東北ゆかりのZINEに触れる中で、私も(友人たちとやっている、創作プロジェクトオテアワセで)読んでいる人の心に届くようなものを作れるといいなと思いました。

3.【本屋】さわや書店フェザン店

 最後は、JR盛岡駅の駅ビル「フェザン」内にある地元老舗書店「さわや書店」です。

 入り口には岩手県関連の本を集めたコーナーがあり、歴史本や、出身作家の著書、タウン情報誌など、「ここに来れば岩手関連の本はほとんど手に入るのではないか?!」と思いました。

 そして…くどうれいんさんの芥川賞候補作『氷柱の声』を発見!迷わずに購入しました。今読んでいる途中です。

4.おわりに

 本屋さんは、「その店や土地ならではの品揃えがあるので、旅先を知る窓口の一つだ」と気が付いてからは、寄るのが楽しみになっています。
 今回も「本屋さん(ギャラリー)巡り」で、素敵なお店や本に出逢うことができました。また、思いがけず自分を見つめる機会にもなりました。

 観光ガイドにはない、「本」という自分の視点で旅先を歩き、充実した時間を過ごせた気がします。

※記事作成にあたり、以下のHPを参考にさせていただきました

盛岡市
BOOKNERD
Cyg art gallery
さわや書店