やさしいお菓子、そもそも「やさしい」とは??
最近よく「体にやさしいお菓子」というワードを見かけます。
横文字で言うならば「ナチュラルスイーツ」。
そして、私自身が作っているのも、分類するとすれば「体にやさしいお菓子」かなと思っています。
私はナチュラルスイーツマスターという資格を持っていて、そういうお菓子を教室で教えたりできるというものです。
これはお菓子教室とかをしたいなーと思ったのではなく、ずっと独学で作ってきたので、一度習いたいなと思って受けてみました。
なので、ひと通りの知識はあると思っています。
ただ、お菓子を作らない方や、あまり興味がない方にとっては「何がやさしいの?」と疑問かなと思います。
これには基準がなくて、なんとなく買う側の方は「体にやさしいってなんかよさそうだな…。」と受け止められるのではないでしょうか?
そして、どうせ買うならやさしい方がいいのかなとも思われる方もいるのかもしれません。
でも、私はそれぞれの人が何を大事にしているかで選べた方がいいなと思います。
なので、私が解釈している「体にやさしい」とはを書かせていただきます。
選ぶときのヒントになればと思います。
●ナチュラル(自然)である。
名前の通り、自然であることを「体にやさしい」としているお菓子です。
何が自然かと言うと、素材に対して添加物を使っていない、または減らしている。
農産物であれば、農薬を使用していない、または減らしている。
また素材も精製していないものを指していたりします。
簡単に言うと、よりそのままの状態に近いものかなと。
精製していないものとは、食塩ではなく自然塩。小麦粉よりも全粒粉。グラニュー糖よりも甜菜糖やメープルシロップを使うなどです。
着色料も天然素材由来のものもあります。
また、ドライフルーツなども余計な加工がなされていないものなどを指します。
この場合は、卵や乳製品、小麦粉は使うと考えていると思います。
小麦粉であれば国名や、産地などが明記されていることが多いと思います。
●動物性食品を使わない
動物性食品を使わず、植物性食品だけで作ったものを「体にやさしい」としているお菓子です。
動物性食品とはなにかというと、卵、乳製品(牛乳、バター、チーズなど)、ゼラチンなどです。
動物性食品=体に悪いという訳ではありませんが、体への負担を考えると植物性の方が負担がないということになります。
負担とは、どうしても脂質やたんぱく質が多くなるので消化に時間がかかることや、畜産物の肥料などに含まれる添加物への心配などということになります。
この場合は代用として、豆乳やバターではない油脂類(こめ油、菜種油、ココナッツオイル)、植物性クリーム、寒天などが使われています。
最近はバリエーションも増えて、アーモンドミルク、オーツミルクなんかもスーパーで見かけるようになってきましたね。
卵や乳製品のアレルギーがある方は、こういった植物性のものが増えて選択肢が広がっているのではないでしょうか?
私が制限していた10年ほど前は豆乳しかなかったし、材料となる商品も売っていなくてネットで買ったりもしていましたので、世の中が変わっているなと感じています。
●小麦粉を使用しないもの(グルテンフリー)
最近色々な食品のパッケージでも見かけるグルテンフリーという表記。
小麦粉の代わりに、米粉やそば粉、大豆粉などを使用したお菓子の場合です。
小麦粉が体に悪いとした場合、小麦粉を使用していなければ「体にやさしい」と思います。
しかし、これは言い切れるだけの情報はないかなと、個人的には思っています。
ただ、アレルギーとして小麦粉アレルギーがありますし、個人的に小麦粉を避けたい方もいますので、そういう方たちにとって、グルテンフリーと明記することはいいことだと思います。
●有機食品である
素材を作る過程で、化学肥料や農薬を使わないものを使用しているものを有機食品と言いますが、それを積極的に使用している場合です。
いわゆるオーガニックと言われるものだったりします。
詳しく書くと長くなってしまうので割愛しますが、「有機」と表記するには公的機関の認証を受けなければいけないので、食品成分に「有機○○」と書かれているものは信用性はあると思います。
無農薬と有機野菜は違ったりもしますし、もし興味がある方は調べてみると面白いと思います。
私個人的には「オーガニックだから安心」「有機○○だから体にいいよね」という訳ではないと思います。
いい側面もある、という感じです。
自然のものは均一ではないという視点が必要だなと思っています。
こういった様々な要素をあわせて「体にやさしいお菓子」としているのかなと私は思っています。
私自身はお菓子を作る時に、基本的には卵も小麦粉も乳製品も使います。
けれど、自分がそれらを制限しなければいけなかった経験があるので、そうじゃないお菓子も作ります。
本音を言うと、みんなが安心して食べれるお菓子が作りたいと思っています。
けれど、なかなかうまく作れないのが今の私のレベルです。
(ここ詳しく言うとめめしいのですが。)
例えば一例ですが、米粉のお菓子を作るとして、膨らませる役割の卵を使わないとする。
そういう時に多めのベーキングパウダーで膨らませたものは、はたして体にやさしいのか?
こだわり卵と、産地にこだわった小麦粉とバターで作る方が体にやさしいのでは?
そう考える方もいると思います。
体にやさしいの基準は、人それぞれ違うと思っています。
皆さんにとっても、普段のおやつに求めることは様々だと思います。
●子どもたちに健康的なおやつを食べさせたい。
●特別な日のご褒美におやつを食べたい。
●ダイエット中だけど、ちょっと甘いものが食べたい。
●病気で食べるものが制限されている。
などなど、時期やタイミングによっても変わると思います。
だからこそ、そういう時に知識があれば選べると思うのです。
じゃあ添加物が少ないものを選ぼう。
じゃあリッチな材料を贅沢に使ったものを選ぼう。
じゃあ罪悪感のない素材を使ったものを選ぼう。
じゃあ制限されているもの以外を使ったものを選ぼう。
食べれない、と悲しくならずに済むのではないのかなと思うのです。
おやつに限らず、食のどの部分にこだわるかは、自分で決めていいと思います。
値段も大事だけど、国産だけは譲れないという人。
お肉は気にしないけれど、生で食べるフルーツや野菜だけはこだわる人。
加工品はとらないけど、他は何にも気にしない人。
好きなものを好きなだけ食べる人。
いろんな価値観があって、正解も不正解もないと思います。
ただ、そこに自分で選んでいるという意識があると、もっと楽しくなるんじゃないのかなと思います。
私もそこまでこだわっていません。
選べるなら(気持ち的、金銭的に余裕がある時)いい方を選びたいですが、子どもたちが食べたいと言ったものを「それは体に良くないからダメ!」とは言いたくないし、まあいっかと思います。
(昔はこだわっててそんな風に思えなくて辛かった)
時々食べるものよりも、毎日食べ続けるものをちょっと気にしようかなと思っています。
そして、賛否あるかと思いますが、私は添加物って開発した方の愛だとおもうんですよね。
「もっときれいな色なら美味しそうに見える」と思った人が発色剤や赤色〇号を作った。
「もっと長持ちすれば買い物が楽になる」と思った人が保存料を作った。
決して、誰かの健康を害してやろうと思って開発したわけではないと思うのです。
その後、もしかしたら健康に悪いかもとわかったものがあるかもしれませんが、もとをたどれば優しさから生まれたものだと思っていたい。
それを選ぶか選ばないかは個人の自由だと思います。
ただ、おやつを食べるときは、何を食べるにせよホッとするような時間であってほしいなと思います。
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