たっぷりウイスキーボンボン

バレンタインの思い出といえば、たっぷりのウイスキーボンボンだ。

私が小さい頃、お父さんは単身赴任をしていた。
なので、夏休みや冬休みなんかの長期休みになると、私とお母さんとお兄ちゃんとでお父さんの単身赴任先に遊びに行く。

夏だったら観光とか遊んだりしていたと思う。
でも冬休みに訪れたときの記憶はあまりない。
多分寒かったから外を出歩かなかったのかなあと。

その中で覚えているのがウイスキーボンボンだ。
お酒が好きなお父さんに、お母さんはいつもバレンタインデーにはウイスキーボンボンを買ってきていた。
しかも、箱にきれいに詰められたようなやつではない。

ファミリー向けお買い得品みたいな感じの、大きなプラスチックで透明の容器にウイスキーボンボンがどさーっと入っているものだ。

その時はお父さん、ウィスキーボンボンが好きなんだなぁって思っていた。
みんなで小さなこたつに入りながら、ウイスキーボンボンやみかんを囲んで、当時放送されていたドラゴンボールのアニメの進み具合を話したりしていた。

でも、大人になって振り返ったときに、あれは単身赴任先でいつもちょっとずつ食べられるように、お母さんがたくさん入ったものを買っていたんだなぁと思った。


お父さんはそんなにチョコが好きではなかった。
昔は義理チョコの文化がすごくあったから、いつも会社の女性社員の方から、お父さんは義理チョコをたくさんもらっていた。
それをいつも私とお兄ちゃんにくれた。

その数は本当にたくさんで、とてもじゃないが食べ切れない位だった。
実家にはお酒用の小さな冷蔵庫があって、2月後半になるとチョコレートが占領した。

学校から帰ってくると、その冷蔵庫をパカッと開けて、どのチョコにしようかなぁと眺めているのが幸せだった。
どのチョコも、普段買うことはない立派な包み紙に包まれていて、それがまた特別感をだしていた。
ときには食べようと思っていたチョコレートをお兄ちゃんが先に食べてしまって、喧嘩になったこともある。

夫にも結婚してから、はじめてのバレンタインには何を贈ろうかなと考えたときに、真っ先にウイスキーボンボンが浮かんだ。
しかし、夫はお酒が飲めない！
ウイスキーボンボンに入っている、あのちょびっとのお酒もダメなのだった。


なので、はじめてのバレンタインには確かガトーショコラを作ったと思う。

そして昨年見つけたのはガンダムのチョコレートだ。
ガンダムのハロというロボットがいるのだが、そのハロをモチーフとしたポーチに、申し訳程度のチョコが入っている。
２粒。
とっても可愛いのでそれにした。
※夫はガンダムが好きなのです。

「機動戦士ガンダム 」の商品一覧 - 株式会社ハート

そして今年は、そのハロの色違いがあったので、それにした。
一緒に買ったのでもうネタバレはしているが、去年のやつは可愛すぎて職場で使えなかったらしい。
（ピンクだった）
なので、今年のオレンジ色は使ってくれそうだ。

「夫の好きなシャア様も買う？」と聞いたところ
「欲しいけどさ、食えないじゃん」とマジなお返事だったのであえて買った。
思いっきりかじって欲しい。

こうやって毎年ガンダムのチョコレートを買っていると、子供たちの記憶にも残るのかなあなんて。

私は自分用にウイスキーボンボンを買うのが楽しみ。
皆さんはバレンタイン、どのように過ごされるのかな。