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いつまでも

3月に入ったというだけで実にセンチメンタルな気持ちになってくるのはなんだろうね。

娘と一緒に幼稚園へと向かいながらふと、こうやって一緒に登園できるのもあと2回だけかと、なんだか少し寂しい気持ちになってしまった。

自分の休みが月曜日なので、週に1回しか行かないくせによく言うねという実に身勝手な話なんだけど、言わせて欲しい‼︎
『寂しい‼︎』
と。
いつもは送り迎えも妻に任せっきりだった3年間。
妻にもありがとうを言いたい。
『ありがとう‼︎』

幼稚園に向かう道中にしばしば歩くのを止めさせられ
『このお花キレイだよ〜』
とか
『この石すごくかわいいね〜』
だとか
『あそこに面白い実が落ちてるんだよ〜』
とキラキラした眼差しで、一生懸命僕に教えてくれる娘との登園ももう終わるのだ。

その時は、早く行かないと間に合わなくなっちゃうよなんて娘を急がせていたりしたのだが、今となってはそんな時間がものすごく愛おしく尊いものであったんだなあと感じている。

人はいつだって失ってから気づくことの方が多いのかもしれない。

子供の成長や過ぎ去る時間は一瞬だ。
きっと女の子であればそれは尚更早く、手を繋いで歩いてくれるなんてあと数年しかないのだろう。
寂しいけどそれも嬉しい成長だと思うようにしたい。

そして、まだあるそれを大切にして過ごしていきたい。
いつか忘れてしまったとしても、あの時一緒に見たキレイなお花やかわいい石は、僕たちのどこかにいつまでも転がっているはずだ。

いつかそれをふと思い出した時、すごくあったかい気持ちになるのだろうと思う。

次が最後の1回。
大いにゆっくり歩いて行こうではないか。

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