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幾度の災害を乗り越えて~神戸・生田神社
神戸の生田(いくた)神社といえば、恋愛成就・縁結びの神社として有名で、女優の藤原紀香さんが結婚式を挙げた場所としても知られている。
神戸の中心地にあり駅からも近く、外国人観光客からも非常に人気の高いスポット。
普段は、人里離れた山の中の静かな神社とかを好むのだけど、なぜかイレギュラーなことがしたくなり、一度参拝することにした。
ご由緒。
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(楼門とは、二階造で上部に屋根を持つ門のこと)
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<生田神社のご由緒>
神功皇后元年(西暦201年)三韓外征の帰途、今の神戸港にて船が進まなくなったために神占を行ったところ、稚日女尊が現れ、「私は活田長峡国に居りたい」と申されたので、海上五十狭茅(うながみのいさち)という者を神主として祀られた。
ご由緒に「活田長峡国に~」とある通り、生田の地はその昔、活き活きとした生命力溢れる場所という意味の「活田」と呼ばれていた。
主祭神は、天照大御神の妹神とも伝えられている稚和女尊(わかひるめのみこと)。若くみずみずしい日の女神。物を生み育て、万物の成長をご加護する神さまとして崇敬されている。
「縁結びの神社」といわれるゆえんは、稚日女尊は織物の神さまでもあり、糸と糸を織り成すように良きご縁を結ぶ神と崇められたことから。
たくさんの神さまが祀られた境内
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(生田神社HPより拝借)
境内には住吉神社や八幡神社など、14もの摂末社があり、数多くの神さまが祀られている。
中でも、稲荷神社はフォトスポットとしても有名。
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花の装飾がキレイ。
御祭神は稲倉魂命(うがのみたまのみこと)。
生活守護・食物および稲の神さま。
改修を得たばかりの、鮮やかな朱色の鳥居が整然と連なる。鳥居を背景に、皆思い思いにポーズをとっていた。
「よみがえりの社」と呼ばれて
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実は、「よみがえりの社」ともいわれるほど数々の災害を経験してきた生田神社。もともと砂山(いさごやま)という山奥で祀られていたのが、799年の大雨で社殿が傾く被害を受けて、今の場所にお引越し。
その後も、安政元年の大地震や昭和13年の阪神大水害。そして、私自身も経験した阪神淡路大震災の際には、被災から一年半で見事に復活した。
後ほど紹介する「生田の森」には、安政元年の大地震で倒れた「折れ鳥居と礎石」が保存されている。
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今もなお生き続ける鳥居からは、不屈のパワーを感じる。
生田の森
生田神社で外せない見どころの一つ、境内北側にある「生田の森」。
ここはかつて、源平合戦(1180~1185年)の「一の谷の戦い」にて、源氏が一の谷(神戸市)の平家軍を攻撃する際の戦場にもなった。
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かつて戦場だったとは思えないほどの静けさ。
「金龍泉」という泉や、神功皇后を祀った「生田森坐社」が鎮座する。
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社務所で購入できる「水占いみくじ」をこちらの泉にくぐらせれば文字が浮かび上がる。
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正解は「いくたのもりにいますやしろ」。
生田の池
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美しい花の咲き乱れる「生田の池」。池の北側に浮かぶ小島には弁天社が鎮座する。御祭神は、水の神・芸能の守護神の市杵島姫命。
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こちらもとても綺麗な池だけど、神戸大空襲の際に当時の宮司さんがご神体を弁天社の社に隠し、自身は池に潜って身を守ったという逸話がある。
あとがき
では今回も、いただいた御朱印のお披露目コーナー♪
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御朱印は他にもさまざまなパターンがあり、切り絵の御朱印もなかなか魅力的だった。
御朱印帳も満タンになったので、思い切って新調した。
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(神戸タータンは、神戸開港150年を記念して考案された柄)
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裏側に願いごとが書き込めて、お財布などに入れて持ち運べる。
これまで足を運ぶこともなく、有名な観光スポットや縁結びのイメージしかなかった生田神社。社殿も豪華絢爛で、美しくて。幾度の困難を乗り越えてきたとは、そんなきらびやかな姿からは想像もできない。
阪神淡路大震災の後、一年半という驚異の速さで復活できたのは、地元の人たちの生きる希望となりたい、そんな思いもあったのかもしれない。
どこかで生田の神さまが見守ってくれていると思うだけで、不思議とパワーがわいたりしたのかな。そういった意味でも生田神社は、これからも美しく、きらびやかな姿のまま在り続けていってほしい。
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