見出し画像

【GoogleMap離島巡回の旅】#7 福岡編 小呂島(おろのしま)

前回訪れし玄界島より本土を経由し、おおよそ七十里の玄界灘さらに沖にある小呂島へ向かう。



小呂島について

玄海灘に浮かぶ、福岡市より北西四十里、周囲三里四十間の瓢箪形の島なり。人口は約二百人、港のある南側に民家が集まれり。高台にある嶽宮神社の境内には、ソテツやビンロウジュなど熱帯性の植物が繁茂し、島の主産業たる漁業では、巻き網漁や鰤の一本釣りが盛んに行われ、多くの釣り客が豊かな漁場を求めて訪れたり。

また、此の島は野鳥の宝庫でもあり、渡り鳥の良き観察場なり。海岸の植物も豊かにして、福岡県の絶滅危惧種たるビロウが自生しおり。更に、太平洋戦争の砲台跡が残り、厚きコンクリートの弾薬庫、望楼などが今も尚、島の歴史を物語る。

小呂小中学校は現在稀少なる木造校舎なり。特に体育館の天井には美しき木製梁組を見ることができる。然れど、民宿等も含め、宿泊施設や食事処は無きゆえ、訪れる際には備えを欠かすべからず。

福岡では珍しき、一面に広がる翡翠の如き海は一見の価値あり。人情厚く、海の幸豊かにして、自然に恵まれた此の島、誠に訪れるに足るべし。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #小呂島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島

小呂島(2014) 写真提供:福岡市

島の見所

名所壱 小呂島防備衛所

島の北端に築かれたる陸海軍の共同なる大要塞、昭和十二年(1937)三月に竣工せり。陸軍の砲台跡四箇所や弾薬庫跡、防空壕跡などが残れども、砲台跡や弾薬庫跡の遺存状態は良好にて候。各砲台には四十五式十五センチ加農一門ずつが据えられたるも、北崎、宮ノ浦砲台の建設のため移転し、終戦に至りしなり。

詳細にして分かりやすき説明、ここにあり。詳しくは、此処を参照いたされよ。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #小呂島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島 #旧日本帝国陸軍砲台跡


名所弐 七社神社(しちしゃじんしゃ)

漁に出でし人々の安全を願い、島民に親しまれし神社なり。島民は毎年二人、順番にて氏子となり、神社の管理を担う。毎年七月十五日には、神社の鳥居前に山笠が飾られ、これを「飾り山」と申す。無病息災と大漁を祈願する八月十八日の祭り「万年願」には、小学生が舞い「三番叟」を奉納し、島の行事は海と深く結びつきて継承される。
「江戸時代まで無人の島にて、黒田藩の政策により人々渡り、今日に至る」との旨、鳥居横の石碑に記されており候。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #小呂島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島 #七社神社

小呂島の御奉楽(ごほうらく)の三番叟(さんばそう)
(画像出典:西区の宝 https://www.city.fukuoka.lg.jp/nishiku/c-shinko/charm/nisikunotakara/gohoraku_sanbaso.html

名所参 嶽宮神社(たけみやじんじゃ)

島の最高峰にして、標高百九尺の高台に位置する小さな神社なり。境内には熱帯性の植物、ソテツやビンロウジュが繁茂し、これらの木々に覆われて、夏でも涼しき神秘の地と申すべし。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #小呂島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島 #嶽宮神社


名所四 福岡市漁協小呂島支所購売店(ふくおかしぎょきょうおろのしまししょこうばいぶ)

島にて唯一の売店なり。土日祝日は休業し、平日も定期船及び運搬船の入港時には閉店する場合あり、訪れる際には注意を要すべし。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #玄界島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島 #福岡市漁協小呂島支所購売店


名所五 小呂島公園(おろのしまこうえん)

購買店より徒歩四分ほど、山へ向かいたる場所にありし公園なり。見晴らし良好にて、弁当を広げて食すには最適の地と申すべし。

#伊能忠敬 #離島巡回の旅 #玄界島 #福岡県 #福岡市 #観光スポット #離島 #小呂島公園


次の目的地

次回は高島(佐賀県唐津市)を巡り候。楽しみにしておるがよい。

付録:大日本沿海輿地全図(離島巡回の旅)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?