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父からの手紙 from 地球のどこか-17

6/14 リーズから
今日は長距離移動するため
5:30 に起床 天気:晴れ 朝食を簡単に済ませ
8:00 ホテルを出発。

今日はノース・ヨーク・ムーア国立公園を通って
ウィットビー・アビーを見に行く予定。

途中でトンネル(たぶん海底トンネル)と
フェリーの表示が出てくるので
トンネル通過はある程度予想していたものの
トンネルの入り口まできたら
料金所のゲートがあるではないか。

一体どうやってゲートを通るのだろうと
不安にかられながら
前の車がどうするかみていたら
洗面器ほどの受け皿にコインを投げ入れている。

料金はいくらか表示板を見たら£1.6になっている。
慌ててコインを取り出して投げ入れたが
ゲートは開かない。

ディスプレイを良く見ると£1.15になっている。
慌てているので50ペンスと10ペンスを間違え、
加えて10ペンスと5ペンスを間違えたようだ。

あせって20ペンスを投げ入れたら
無常にも受け皿には入らず
チャリンと音を立てて道路にころがってしまった。

後ろの車はイライラしながら、
あるいは大笑いしながら待っているに違いない
と思うと殊更あせりが増すのだが、
何とか50ペンス選んでを投げ入れた。

おもむろにゲートが開き
思わず歓声を上げそうになるが
そこはじっとこらえて
内心ホットしながら慎重に車を発進させる。

お母さんの安堵のため息が車中に響き渡った。
途中の景色は中々のもので
海岸沿いの田園風景や
ムーアと呼ばれる荒涼とした荒地の中を通り
6時間のドライブの末
ようやくウィットビー・アビー(修道院)に到着。

この修道院は
丘の上に壊れ果てた廃墟のまま残っているのだが
実にいい雰囲気がある。

わざわざ6時間かけてきた甲斐があった。
お母さんと二人で
「昨日のエディンバラ城より
こっちの方がずっといいね」
と言って写真を撮りまくった。

ウィットビーという街は
小説「吸血鬼ドラキュラ」の中で
ドラキュラ伯爵がルーマニアから
船で上陸する街だ。

黒い雲で覆われたウィットビー・アビーは
ドラキュラを彷彿とさせる。

15:00 ウィットビー・アビーを出発し
今日の宿泊予定地リーズに向かう。
途中から大雨が降り出す。

17:00 ホテルの近くに到着するが
近くにホテルが見当たらないので
雨の中を傘をさして捜しにいった。

ナビはどうもホテルの裏手を案内したようで
ホテルの表玄関は大通りを
ぐるっと回ったところにあった。
17:35 部屋に荷物を運びあげる。

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