イイトコさがしマガジンvol.1 わたしにとってのインフルエンサーとリトアニアへの憧れ
こんにちは。
イイトコさがしマガジン el viajeのchihiro です。
第1号は、スキな「ヒト」
わたしにとってのインフルエンサーについて書こうと思います。
それは作家の小川糸さん。
食堂かたつむり
つるかめ助産院
キラキラ共和国
ミ・ト・ン
etc...
主人公の女性たちが、葛藤を抱えて、迷いながらも、自分自身で歩んでいく作品たち。
ナタを振り回してバッサバッサと
道を切り拓く!という力強さよりも
稲刈りのように
稲のひと株ひと株を刈って,、問題を解決していくような
コツコツと淡々と
でもやさしさあふれる世界観。
そんな小説が大好きです。
それと同じくらい、暮らしが見えるエッセイもスキ。
「足るを知る」というシンプルさにこころ惹かれるのです。
自分が何を求めていて、何を必要としていないのか
どういう類いの人間なのかを探りながら
少しずつ、自分で自分を理解していく様子に共感を覚えます。
自分のことって、分かってるようで
いちばん分かっていないから。
憧れ&雲の上の人なので、完全なる追っかけですが(笑)
さて、そんな小川糸さんの本の中から、今回紹介したいのはこちら。
「旅ごはん」
「旅」も「ごはん」も大好きなわたしは、わくわくしながら読み進めました。
フィレンツェで食べたパスタの衝撃的なおいしさが忘れられなくて
(しかもその時は3人でシェアしたから、
ちょぴっとしか食べられなかったのも悔しくて)
翌年、朝・昼ごはんを軽めにして、
ひとりでリストランテに行き、
一皿食べきった話や
小説ミ・ト・ンの舞台のモデルとなった
ラトビアのソウルフードともいえる黒パン
(ライ麦パン)の味わい
そのパン種をこねる桶をマーケットで買おうとしたこと
(でも既に先約済で買えなかった)
素晴らしい燻製度合いのソーセージやハムを
重さに耐えながら持ち帰ったこと
(かたまり肉なので、確か5キロくらいだった??)
ラトビアの人たちの丁寧で
喜びに満ちた暮らしぶりに対する
愛情あふれんばかりの描写には
気持ちが弾んでいくのを感じました。
さて、そんなおいしそうな話が散らばる中で
わたしがもっとも惹きつけられたのは
以外にも(?)リトアニアのリネンと蜜蜂の話。
少し長いですが、一部抜粋しますね。
リトアニアの人々は、昔から、リネンと共に暮らしてきた。家の中のもっともいい場所には、まるで掛け軸のように美しいとリネンの織物を飾り、自らの畑にはリネンの種を植えて大事に育てた。リネンの花は青くて、とても小さい。ころんとした丸い姿は、まるで鈴のようで愛嬌がある。
リネンとともにリトアニア人の暮らしを古くから支えているのが、蜜蜂だ。リトアニアには、六千年も前から蜜蜂がいると言われている。蜜蜂は花の蜜と花粉を集め、コロニーを作って高度な集団生活を営む。花の蜜は蜂蜜になり、花粉は幼虫の餌になる。養蜂を営むことで、その恩恵を人間も分けてもらう。
リトアニア語には、人間の死を意味する単語と動物の死を意味する単語がふたつに分かれているが、蜜蜂の死に限っては、人間と同じ表現を用いるそうだ。それくらい、リトアニアでは人と蜜蜂の距離が近い。
抜粋おわり
リネンは、好んで手に取る素材のひとつです。
あの、シャリっとも、さらっとも言いがたい、独特の肌ざわり。
ひんやりしてるようで
あったかくもある、不思議な素材。
わが家の夏のベットリネンは、ほぼリネンでそろえるほど、特に暑い時期には欠かせない存在です◎
(リトアニアでは、寝具といえば、リネンと決まってたから、ベッドリネンという言葉ができたそう)
リネンとは亜麻(あま)のこと。
リネンはフラックスという一年草から穫った繊維のことです。
フラックスは土地の栄養分をとても吸収するので、
次の年から6年程度その畑は休ませるそう!
(すごい、栄養たっぷりの植物)
リネンになるのは、フラックスの茎の部分。
ものすごーーーーーく、時間をかけて作られるそうです。
(詳細はこちらのHPがとても分かりやすかったです。参考にさせていただきました。)
https://fauxandcachetinc.jimdo.com/column/about-linen-vol-1-1/
そして、蜜蜂。
リトアニアの人たちにとって、蜜蜂は
虫でも
ペットでもなく
仲間なのかな、と思いました。
わたしは趣味でミツロウラップを作っているのですが
どれほどの長い時間をかけて、ミツロウができるのかを知ったとき
なんてありがたいものを使わせてもらっているんだろうと
感謝の気持ちでいっぱいになりました。
リネンのようにしなやかで、強くて、でも柔らかくて、
良きものは自らの手にとり、
そうでないものは微笑みと共に風に飛ばすというリトアニア人の精神。
リトアニアリネンのワンピースを着て
名物のピンクのビーツスープと黒パンを味わいながら
そんなリトアニアを感じたいなぁと思った。
もちろんおみやげはリトアニアの蜂蜜を。
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