そもそもを考えて、トンネルを抜けだす。
左足を捻挫してしまった。
あまり動かないようにと接骨院の先生から言われているので、子どもや夫に口だけ出しつつ、なるべく動かないようにしている。
スマホでインスタを見たり
noteを読んだり
本を読んだり
雑誌を眺めたりして
体は動かさず
頭ばっかり動かす日々。
まだ青さが残る左足を座布団にのせ、
少し前の天然生活を読んでいたら
根本きこさんのエッセイが目に留まった。
先月、右上の親知らずを抜いたばかりなので、勝手に親近感が湧いてしまう。
(ありがたいことに、抜歯後の痛みはなかったのだけど)
きこさんは、歯医者さんには駆け込まず、受け入れてみようと考える。
そもそも。
こうやって考えるには、時間と余裕が必要になってくる。
そんなのめんどくさい。
そう思うと、すぐに答えが欲しくなる。
でも、「そもそも」を考えてみると、
思いがけない答えに辿り着く。
そもそも、なんで捻挫をしたんだっけ。
町内会の班長で配布物を配っていたときに、人の家の前で滑ったんだった。
なんで滑ったんだっけ。
急いでて横着して、お家の階段ではなく砂利が敷いてあるところを通ったからだ。
なんで急いでたんだっけ?
急ぐ理由…なかったな。
時間を無駄にしたくないって思ってる?焦ってる?
「やらなくちゃ」っていう事実に、なんとなく急かされる気がしてるのかも。
もしかしたら、ちょっと余裕が足りないのかもね。
一歩二歩ショートカットしたくらいで、たいして変わらないよね。
捻挫は痛いけど、おかげで積読本を読めてるし、進めたかったインタビューの下準備も余裕を持ってできてる。
結果オーライって思おう。
という具合に、自分の中で、一つの落としどころというか、着地点が見つかってホッとする。
きこさんのエッセイは、1年前に書かれたものだけど、結びの部分を読むと、ほんとにそうよねって、ため息がもれる。
ぬるりと日常に入り込んできて、気づけばそれが当たり前になっていたけど、やっとやっと、トンネル抜けそうですよ。
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