「絶対に起業なんてしない」と思っていたわたしが開業届を出せた理由。
先月、開業届を出してきました。ライターを「ふく」業にするため。
副業なのか、複業なのか、まだ自分の中でハッキリと答えが出ていない。
ライターを大きな軸にしていきたいと思っていることは確か。しっかり根っこをはって、太い幹になるようにしていく。
その第一歩として、開業届を出した。
まさか自分が開業届を出すなんて、数年前には想像もしていなかった。
というのも、絶対に起業なんてしないと決めていたから。
父が脱サラしてラーメン屋になった
わたしが高校2年のときに、父がラーメン屋を開いた。いわゆる脱サラというやつだ。
調理師の資格をもち、いろんな飲食店の厨房を渡り歩いてきた父の作る料理は、身内の舌を差し引いても、美味しかった。
普通のラーメンチェーン店だったけど、独自の味を出していいというゆるさもあってか、そこそこ人気のお店になった。
ラーメン好きの旦那さんは、「お世辞抜きでお義父さんのラーメンが1番美味しい」と、付き合っている頃から熱弁。帰省の度に立ち寄っては、大盛り+餃子+チャーシュー丼というすごい量を食べていたっけ。(めっちゃ食べるのに細くてうらやましい)
そんな父のラーメン屋は、今から3年ほど前に閉店した。15年以上は続いたので、個人店としては頑張った方かもしれない。
お店を畳んだ後は、福祉施設の調理員をしているのだけど、資金繰りや長時間勤務から解放されて、気持ちも体も少し楽になったと言っていた。毎月決まったお給料が保証されていることは、神経をすり減らす要因が一つ減ったということか。
お店を閉めるにあたって、家族にもそれなりの影響があった。といっても、物理的にも精神的にも、それらの煩わしさから、家族の中でわたしは一番遠く離れていた。
それでも、しばらくは悶々としたし「起業=周りに迷惑をかけるもの」という考えができてしまって、わたしは絶対に起業なんてしないと心に決めた、はずだった。
心境の変化
開業届を出せた理由。
それは起業しないと決めたことを忘れていたから。考え方が変わって、いつの間にか「起業=周りに迷惑をかけるもの」というおかしな方程式を手放せていた。
なぜ考えが変わったか。
それは「○○になったら、どうしよう…ってそんな先のことを考えても、意味がない」って、気づけたから。
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なりたい自分がいるのなら
「今」を起点に考えるのではなくて
「理想の自分」を起点に考える
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それを、周りの人から教えてもらったから。
こういう言葉って、腑に落ちる瞬間がある。
ウマの耳に念仏のように、耳にはしていても、スルーしてしまう時もあるし、なぜだか引っかかる時もある。
気づける瞬間っていうのは、人それぞれで、それは過去の経験が積み重なった「今のわたし」だからこそ、感じられたもの。
そういう考え方が在ることに気づいて、認識する。
それを手に取って、口に入れてみる。
咀嚼する。
ゴクンと飲み込んで、胃に入る。腹落ちする。
今のわたしは、まだモゴモゴと咀嚼している段階だけれど、以前よりは進めている。そう感じている。
書くことをもう一つの軸足にする決めた。
書く人=ライターになる。
じゃあ、まずやることは開業届を提出すること!
よしっ!と意気込んで、ドキドキしながら書類を片手に税務署へ。
わたしにとっては一生に一度のことだけど、受付の人にとっては日常業務のほんの一部なので、ポンポンと判子を押されて、あっけないほど簡単に完了。
やってみれば、意外と簡単なことって多い。手に取る前から腰がひけていたら、何もできない。
自信をつけたかったら、経験を積み重ねていくしかない。
いきなり、ジャーンプ!はできないので、少しずつでも軸足を動かしながら、進んでいきたいと思っている。
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