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大学受験の勉強は大学の授業への準備でもある

こんにちは、これが282本目の記事となったすうじょうです。今日は、受験生にとっては国公立大学の2次試験が迫るなか、大学受験の意味について考えていきたいと思う。

大学受験というのは、私立大学と国公立大学のどちらなのか、または総合型選抜(旧AO入試)、推薦、一般のどれなのかによっても異なるが、ここでは一般入試に絞って受験勉強というものを考える。

受験勉強というものを考えたとき、共通テストに向けての勉強と2次試験に向けての勉強の2種類がある。共通テストは大まかに、国数英理社の5教科複数科目を受験する人が多いだろう。その共通テストは思考力を重視して、作られている。今のところ、思考力というより情報処理能力を求める試験になっている気がするが。

そして、各大学において課される記述試験では、大学によって異なるが、共通テストより広い範囲で問題を解く能力と解答作成能力を求められている。

そんな大学入試では、各大学が求めている能力に合致する学生を入学させるために問題が作成され、点数の高い人から順に合格していく。それは、大学入試をする意味の一つである。

しかし、一方大学に入学してから私は大学入試には、大学の授業への準備という意味もあるのではないかと思った。それは確かに当たり前の話でもある。さきほど述べたように大学入試は、各大学が求めている学力を持つ学生を採用するものなのだから、「大学受験のために勉強する≒自分の学力を大学が求めている学力レベルに到達させるために勉強する」という関係は成り立つだろう。しかし、大学1年生になって大学の授業を受け始めて感じたことをもとにここからこの話を掘り下げてみたいと思う。

私は理系の大学に入学した。だから、ここからの話は必ずしも全ての人に当てはまるものではないが、一例として読んでほしい。

大学に入って驚いたことの一つに教科書がある。大学の教科書は、教科にもよるが高校の教科書よりも不親切なものが多い。説明が分かりづらいことや、誤植があったりすることがしばしばある。そういったものを読んでいくのに必要なのは、読解力だ。この読解力というのは、単に漢字が読めるといった話ではない。この文が一体何を言おうとしているのか。あるいは、この式変形はどの定理・公式をどのように使っているかといったことを理解する力という意味だ。こういった力は、大学入試で共通テストや2次試験の多くの問題の問題文を読むことで養っている。

また、例えば多くの大学の2次試験では毎年のように微分・積分の問題がでているがこれはなぜだろうか。その答えは、大学1年生の授業の中にある。多くの大学では、大学数学の基礎として微分積分の授業があると思う。その中には、高校の数Ⅲの微積の内容が多く含まれている。そのうえで、新しい内容や微積の理論を学んでいく。このとき、大学受験の勉強で微積の問題を多く解いた人にとっては、新しい内容だけに集中すればいい。しかし、大学入学前に十分な演習量を積んでいない人は、数Ⅲの微積分の復習から入らないといけないため勉強が大変だ。このように、2次試験で微積がよく出るのは、大学で微積をよく使うからだという単純な答えがある。

英語の読解を共通テストや2次試験などで求めているのはなぜか。その答えは、世界の論文の多くは英語で書かれており、それを読む力が必要だからである。

こういったように、大学入試の各科目、各問題には意味がある。もちろんすべての問題にこういった意味があるというわけではない。しかし、大学受験の勉強は、大学に入ってから役に立つことがあるということは分かってもらえただろう。ここでは、勉強内容に焦点を当てて話したが、自分にとって効率の良い勉強法を知るという意味でも大学受験の勉強は、大学以降でも役に立つだろう。では。

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