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大学の数学科目を受けた感想 その6 応用数学

こんにちは、これが284本目の記事となったすうじょうです。今日は久しぶりにこのシリーズの続編です。というよりは、これが最終回となります。このシリーズでは、大学生になって受けた数学科目について教科ごとに感想を述べています。今回は、応用数学です。

前回までの記事は以下のものです。

応用数学

今回は、シリーズ最後に大学数学の科目の中で工学系と理学系くらいしか教わらないのではないかと思われる応用数学について話していきます。ここで言う応用数学というのは、工学分野などに応用される数学という意味で、応用的な数学という意味では使っていません。内容としては、大学によって異なると思いますが、私の場合は以下の内容でした。

・複素関数論
複素数とオイラーの公式
複素関数(n乗根、指数関数、三角関数、対数関数、複素べき関数)
複素関数の極限・連続性
複素関数の微分可能性・正則性(コーシー・リーマンの関係式)
複素線積分の定義
コーシーの積分定理
コーシーの積分公式・グルサの定理
複素べき級数とその収束半径
正則関数のテイラー展開
ローラン展開・孤立特異点の分類
留数と留数定理
複素積分の実関数の定積分への応用

・フーリエ解析
フーリエ級数
フーリエ余弦級数・フーリエ正弦級数
複素フーリエ級数
フーリエ変換
フーリエ変換の性質
離散フーリエ変換

・ラプラス変換
ラプラス変換の定義
ラプラス変換の性質
逆ラプラス変換
ラプラス変換による定数係数線形微分方程式の解法

私が受けた応用数学の授業の概要はこのような感じだったと思います。

大学で複数の数学系の授業を履修済みの段階でこの講義を受けたので、特に戸惑いもなく講義を受けていくことができました。工学系の大学の授業なので、一部の定理の証明を省略したりしましたが、基本的に複素関数論とフーリエ解析をメインに学びました。離散フーリエ変換については、習わない人もいると思いますが、自分の分野では信号処理等で必要なのでシラバスに入っていました。複素関数論は、高校数学の「複素数平面」の延長上で、大学の微積分で習った内容の応用的な内容だなという印象でした。フーリエ解析は、アナログ信号やデジタル信号の処理に関する別の講義でも教わったものと合わせることで、どのように使われるのかというのがよく分かりました。ラプラス変換は少ししか扱いませんでしたが、すでに学んでいる定数係数線形微分方程式の解法である未定係数法、定数変化法以外にもこのような方法もあるということを知りました。

個人的には、複素積分において、様々な解法があるのが面白かったです。積分経路の閉曲線の内部に特異点があるのか、ないのかによって、使える方法が異なったり、同じ状況でも複数の方法で求めることができたりと問題を解いていて楽しかったです。

以上が私の感想です。みなさんも大学数学を楽しんでください。では。

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