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近くにありすぎて見えないもの

ハンモックヨガに行って、自分の手の温かさに気がついた。
人に寄り添そいつづけるのが苦手だから、「自分は冷たい人間なのでは?」と思ってしまう節がある。
家族といえども一定の距離は保ちたいと思っているし、それは相手のためではなく間違いなく自分のためだ。
温もりは求めるが集団が苦手な自分には、適度な距離が必要なのだ。

そんな自分も、手は温かいのだと気がついた。
ヨガの先生に「心の温かさを感じてみましょう」と言われたものの、それについては今日も感じることはできなかった。
しかし、「手の温もりで頭を休ませてあげましょう」という言葉のとおりにやってみると、手の温かさが後頭部へ伝わり、頭がぼーっとしてきた。
すると急に眠気がおそってきて、まどろんでいるような気分になった。


昔から温かさを感じるのが好きで、無意識にそんな場所に足を運んでしまう。
自分の家よりもいとこの家が好きだったし、住宅街なのに鶏を飼っている隣のおばあちゃん(他人)ちが好きだった。
そこにはワクワクすることがあったし、なんだか安心できた。
いとこの家は自営業だっから、手伝いをするのもわたしには遊びのようなものだった。
いつも笑いがあって、ユーモアがあって、そのままを受け止めてもらっていた。
隣のおばあちゃんは本当のおばあちゃんのように大好きだった。
空き地でいっしょにイナゴを捕まえて、それを佃煮にしたり、鶏の世話をしたり、仏壇にお線香をあげたり、血のつながりはなかったけれど、とっても安心できる場所だった。

働く場所も家族経営の方が心地よい。
派遣社員だったときも、血は繋がらないけど家族っぽい雰囲気がある場所で、少しだけ働くつもりが気づいたら3年経っていた。
気分がコロコロ変わるお父さんのようなリーダーの女性社員さんと、それをフォローするユーモアがあるお母さんみたいな男性社員さん、そしてやることはやるけどやりたい放題な子どもたち…そんな課だった。
いい歳したおばちゃんたちがケンカして泣いていたり、みんなにめちゃくちゃ差し入れするのに感謝されることがないおじさんとか、10代から60代くらいまで幅広い年齢層で、逆にそれがよかったのかもしれない。

家族経営って堅苦しさがないから、息苦しくなりにくく働きやすい。
型にはまる必要も、型にはめられることもないのが心地いい。
夫婦喧嘩している時などは、察しなきゃいけないし、気まずい雰囲気にはなるけれど 笑
実は気付いているのに気づいていないフリするのは得意だから、なんてことない顔してたりするのだけれど。

ふりかえると、外からもらってばかりだった。
自分の中に温かさは見つけられなくて、なんとなく寂しさが常にあったけれど、気づかなかっただけだった。自分の手は温かい。


動物に触れると温かさを感じる。
生きてるだけで温かいということを、いつのまにか忘れてしまっていたのかもしれない。


早朝の電車で朝日に照らされてぼーっとするのが好きだ。太陽に照らされて全てが輝いて見える。
太陽の温かさを感じる。強さを感じる。
ただ存在しているだけで美しい。
きれいなもの輝いているものを見るのは好きだ。
元気をもらえる。
うれしくなる。
温かさが全身へと広がってゆく。

求めなくても、もう自分の中にあるもの。
ほら、今日も手は温かい。


今日もあなたが心の安らぎと幸福感を感じられますように♪


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