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音声プラットフォーム Voicyに入社して1年。ここまでの仕事の振り返りと、当時の決断を今どう思うか?

音声プラットフォーム Voicy プロデューサーのワタナベです。

今からちょうど1年前、2020年の12月にVoicyに入社した。それまで12年間身を置いた映像業界から音声プラットフォームへの転職。当時の心境もnoteで記録していた。

今回の転職はまったく未経験の業界。僕は今年35歳だから結構なオールドルーキー。輝けなければ今回の決断は失敗だったことになる。客観的に見ればやっぱりリスクはある。

ただ一方で、この歳で未知の分野に挑戦できることへの期待感も当然だけど、ある。冒頭に書いた通り、今回は自分の好きな分野とサービスへの転職。これから自分の力で業界を盛り上げ、会社もより素敵なものに出来たらとてもうれしい。

こんな独りよがりな思いだけで突っ込めるのって、大人になるとそうそうあるもんじゃない。仮に失敗したとしても自分自身を納得させられるほどには考えたし、これから一番迷惑をかける奥さんともしっかり向き合った。

ジョブチェンジすることにした

今見ると我ながらふわふわしたことを書いているが、まぁそんな感じだった。

このnoteから1年。自分はVoicyでどんな仕事をしてきて、当時の決断を今どう思うのか?仕事の棚卸しもかねて振り返っておきたい。会社としてのVoicyの雰囲気も伝わるとうれしい。

2020年12月 入社初月から訪れた苦難

入社初月。コロナ禍でリモートワークが導入されていたVoicyだったが、仕事のキャッチアップのため、僕はほぼ毎日出社した。ユーザーとして使ってきたVoicyも、いざ仕事としてプラットフォームを眺めてみるとまだまだ知らない番組ばかりで驚いたのを覚えている(今ではチャンネル数は1000超え!

最初に担当したのはマスメディアやVoicy自ら放送するニュースチャンネルで、放送改善のための分析と提案、年末放送の企画、メディアの担当者への挨拶をしながら過ごした。

Voicyにきて初めて立ち上げた番組がラジオポッドキャストみらい会議というチャンネル。音声業界の情報やトレンドを、Voicy代表の緒方とラジオ局 文化放送の村田プロデューサーが話し合うという番組ですね。

このチャンネルの初回放送日が12月14日だから、入社後わずか1週間で企画に参加、次の1週間でアイコン制作や収録を進行し、放送公開。まだ右も左もわからっていない中途社員に、代表自らが出演する放送の運営を任せるんだから思い切った会社だなと思った。

幸い、番組はじわじわリスナーを拡大し、現在ではフォロワー1300人超、140もの放送が積み上がった。発展途上の音声という分野の情報はまだまだ希少で、リスナーからは継続して聞いてもらえているかなと思う。


このチャンネルの立ち上げを終え、一息つきたいクリスマスに悲劇が起きる。

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社内でツリーコスプレをして働くことになってしまったのである。

Voicyのクリスマスイベントの一環で、抽選で当たった1名がこの衣装を着ることになっていた。この日は終日この格好で仕事をした。もちろん恥ずかしかったけど、おかげで話したことのないメンバーにも声をかけてもらい、結果的にはスムーズな入社に一役買ったのかもしれない。

2021年1月 Clubhouseの熱狂

そして年明け。これまでのキャッチアップも終わり、僕自身もさぁここから!というタイミングで突然やってきたのがClubhouse。海外発の招待制音声SNSという新しさが受け、かなりの人がこのサービスにに熱中した。

Voicyもこの波に乗り、Clubhouseで社長が喋りまくってPRしたり、社員もプラットフォーム研究に励んだり。音声業界がこれまでにない盛り上がりを見せていたので、僕たちの仕事もClubhouse抜きには語れないものが多かった。

ClubhouseでVoicyのパーソナリティを審査する Voicyパーソナリティ公開スカウトキャラバンの準備運営をやったり...

Clubhouseの中で勝手に作ったラジオ ミッドナイトVoicy 。Clubhouseで番組っぽいものを作ったのはVoicyがかなり早かったんじゃないかな。

このミッドナイトVoicyは後にスピンオフした公式番組にまで成長。Voicyのパーソナリティをゲストに、代表の緒方と対談するトーク番組としてチャンネルを作ることになる。エハラマサヒロさんや澤円さん、大河内薫さんたちの半生が知れるボリューミーな対談はリスナーに愛され、この春の人気コンテンツのひとつになった。(今聴いても面白いのでお時間のある方はぜひ一度再生してみてください)

一連の音声ムーブメントを受け、Voicyの月間MAUも250万を突破。企業やメディアからの問い合わせも増え、社会からの強い追い風を感じながら働いた時期でもあった。

2021年2月 VoicyのYouTube始動

これらの番組と並行して進めてきたのが、Voicy公式YouTubeによる発信。

音声の会社がどうして?と思われるだろうけど、動画でしか届かない層もいるし、なにより「動画出来る社員が入ってきたんだから何かやったら?」的なノリがあった。

そんなわけで、上半期はYouTubeに積極的に動画をアップしてきました。

動画によるVoicyの説明や、機能アップデートのお知らせ、パーソナリティの紹介など、様々な動画を制作。生配信も含め、1人で半年で100本程度は作ったんじゃないだろうか。残念ながら「バズる」動画は出ていないけど、Voicyのことがよくわかったり、Voicyの音声と同じように学べるコンテンツを提供しています。

2021年4月 音声コンテンツのプロデュース組織の立ち上げ

こうしてコンテンツ制作の知見が増えてきたことで、新たにVoicyとしても音声コンテンツのプロデュースを手がける準備にも着手。それがVoice Contents Studio。

左:ビジネス 長谷部(べーさん) 右:デザイナー 京谷(きょーちゃん)

Voice Contents Studioは音声コンテンツを作る企業のための組織で、Voicyが持つプラットフォームとテクノロジーに制作パートナーのクリエイティブを掛け合わせて最適な音声アウトプットを提案します。

代表 緒方の著書 ボイステック革命に「音声が当たり前に身近にある未来」のドラマが描かれているのだけど、この部分のボイスドラマ化もこのスタジオで手掛けました。

ドラマにはあの、うる星やつらのラムちゃん役声優・平野文さんと、VoicyパーソナリティのDJ Nobbyさんが出演。未来の音声のイメージもつくはずなのでぜひ聴いてみてほしい。

ちなみに平野文さんはVoicyで個人チャンネルも持っているのでこちらもよろしくお願いします。


2021年5月 メディアチャンネルの強化に着手

GWを過ぎたあたりから取り掛かったのがメディアチャンネルの強化。以前このnoteにも書いた通り、地方新聞社やニュースチャンネルの誘致、放送のグロースをサポートさせてもらいました。

実はこうしたメディアチャンネルの存在はVoicy最大の魅力のひとつ。日本経済新聞社による声のニュース ながら日経 をはじめ、The Newyork Timesのニュースを英語と日本語で届ける Voicy News Brief 、ITやテックの話題をインプット出来る ITビジネスニュースなど、数万のフォロワーを抱える番組が多数放送中。

Voicyの公式番組のパーソナリティはたまにオフィスに遊びにきてくれたりもする。

ITビジネスニュース金曜担当のうえま©️さん

どのチャンネルにも思い入れがあるけれど、中でも自分が企画から入って立ち上げたのがVoicy Evening News

コンセプトメイクからニュースセレクト、放送タイトル設計までをVoicyチームで作っています。たった5分で1日の重要な話題をサマリー出来る構成に仕上げました。

毎日20時更新で、土日も祝日もお盆でも放送中。今では1500人近いリスナーがつき、ニュース番組としてVoicyで明確なポジションを築くに至っている。

また、Voicyではポッドキャスト番組も積極的に誘致しています。あのゆとたわドングリFMも聞けますし、話し方講師の高山ゆかりさんやヨガ&瞑想インストラクターのArisaさんはポッドキャスト音源だけでなく、Voicy限定のエピソードも配信中です。我こそは、というポッドキャスターさんからのご連絡もお待ちしています。



2021年8月 Tシャツになる

こんなこと振り返る?ってことも思い出としてここに書いておきたい。

夏、僕はTシャツになった。

詳細は上のnoteに書いたけれど、社内イベントの景品として自分の写真がTシャツにプリントされ、社員に配られるという誰得なのかわからない企画があった。

これが実際にプリントされた写真。

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Androidエンジニアの堀(ホーリー)代表の緒方と並んで僕。3ピースバンド風というコンセプトらしかった。やっぱり誰得なのかわからないけど、これで社内が一瞬でも沸くならそれでいい。おじさんは好きなように使って遊んでくれたらいいという気持ち。

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パーソナリティサクセスの榎本(えのちゃん)が着てくれてます


キックオフ盛り上げ隊としての活動

そうそう、Voicyには会社として大事にしている4つのマインドがある。それが以下の4つ。

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Voicyとはどんな会社であるかを忘れないため、社員は常にこの4つのワードを意識している。

実はこの4つに入っていない5つめの隠れマインドもあるんです。それがユニーク&ユーモア。意味はその名の通り「ユニークであれ。ユーモアを持って働こう」というもの。

このユニーク&ユーモアを自分が最も体現してきた(?)仕事のひとつがキックオフで使う動画制作。入社以来2回のキックオフで、3本の動画を提供した。

その昔、タモリさんによる「仕事じゃないんだ、マジメにやれ!」という名言があったが、これはまさにマジメにふざけた仕事。キックオフで流す3分のために撮影スタジオを借りたり、夜通し編集をしたりした。

PMMの斎藤(Dさん)が出演した動画の一部

「こんなことやるなら仕事しろ!」と、自分でも思うが、きっとこの先もこれは続いていくんじゃないかと思ってる。。。


2021年秋 Voicyフェス 開催

そしてこの秋、生活のほぼすべての時間を費やしたのがVoicyフェス'21。

これまでVoicyの恒例イベントとして毎年開催してきたファンフェスタをパワーアップ。世界を変える声の祭典と銘打って、70名を超えるパーソナリティの対談を5日間生放送でお届けするイベントだ。

会場選びから当日進行まで、イベント会社を入れずにやったのでプロデューサーとしてのタスクは山ほどあった。50を超える対談プログラム組みは永遠に終わらないかと思ったし、当日運営も2週間くらいずっと社内でリハーサルをしてきただろうか。

10月はほぼ毎日終電で帰るような生活で体力的にもしんどかったけど、これを乗り切れたことは自分にもメンバーにも自信になったと思う。特に一緒に働いてくれた社員メンバーやVoicyフェスを楽しみに待ってくれたリスナーさんの声はモチベーションになった。人のつながりは気持ちを大きく左右するガソリンなんだと再確認しました。

5日間を駆け抜けた運営メンバー。写真はあの伊藤羊一さんが撮ってくれたもの


入社して1年。今、何を考えているか?

こうして書くと楽しそうな会社で、まぁ実際楽しいのだけどそれだけじゃないのが社会人の仕事。数字やクオリティを厳しく言及されることもあります。スタートアップだからフットワークは軽すぎるほど軽い。

「フットワークが軽い」というとポジティブに受け止められそうだけど、コロコロやることが変わってしまったり、なんでもすぐやるというプレッシャーがあるとも言える。

ただ、幸せなのはVoicyはそれを受容して楽しめるメンバーがいて、一緒に音声という新しい文化作りに全力をかけられることだ。

長く映像業界でキャリアを築いた自分にとっては大きな方向転換だったけど、この1年を振り返っても後悔の念はまったくない。

特に自分の場合は仕事を通じたキャリア形成やスキル獲得のための転職ではなく、ただVoicyというプロダクトが好きで参画したこともあって、今いる場所で全力を尽くし、組織とリスナーさんに貢献できればそれが最良だと今でも思っている。


Voicyは一緒に音声の未来を作るメンバーを募集中です

ここまで読んでくれたあなたなら、少なからずVoicyに興味があるはず。いや、今はそう認識できていなくても深層心理ではそうなんだ。

というわけで、エントリーページを掲載しておきます。仕事の幅もえらく広いので「音声だから自分のキャリアに合うポジションないかも…」と思わず、一度のぞいてみてほしいです。Wantedlyにはさまざまな経歴を持つ社員のインタビューものっています。

音声の会社らしく、採用に関する情報はVoicyチャンネルでも発信中。文字では伝わらない社員の声と雰囲気を感じられます。いきなりエントリーして面接するのが不安だという方はまずはmeetyでお話ししましょう。


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