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2004年、まだコンビニでフィルム現像が出来た

大学時代の2004〜2007年の3年間、セブンイレブンでアルバイトをしていた。

当時、コンビニには今ほど複雑な業務は少なかった。レジ横には中華まんにおでん。ホットスナックもあったけど、フライヤーがないからただ什器に入れるだけのアメリカンドッグなどがラインナップの中心だった。

支払いも現金オンリー。データとレジの金額が合わないなんてしょっちゅうで、そのときは懐中電灯を使いレジの下を必死に探した。たいていお釣りの受け渡しで間違えているので差額が見つかることは稀。ちなみに、セブンイレブン全店で交通系電子マネーが使えるようになったタイミングを調べてみたら2011年。今は電子マネーの種類も多いからコンビニで働く人は本当に大変だろう。

牧歌的な僕らの時代、コンビニバイトにおいて面倒だったことは数えるほどしかない。個人的に担当したくなかったのはプリペイド式ケータイの販売とバイクの自賠責保険の受付の2つ。

研修時に応対方法を教えられるのだけど、どちらも受付回数が極端に少ないから慣れようにも慣れられない。それがいつも忘れたころにやってくる。プリペイド式ケータイの方は日本語をうまく話せない外国人が多いのも難しいところだった。購入方法説明のやりとりや身分証のコピーの手伝いなど、一度受付が始まるとレジが1つ埋まるのも痛かった。

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そんな2000年代の半ば、コンビニではまだ写真用フィルムの現像を受付けていた。僕の勤めていた店舗ではお昼過ぎにお惣菜を納品するドライバーさんが集荷をしてくれた。ドライバーさんに未現像のフィルムを渡し、前日に依頼していた仕上がりを受け取るという形だった。

あのころ、フィルムの数がとくべつ多くて大変だったという記憶はない。だけど、まったく受付がなかったかと言われればそうでもない。日々コンスタントに現像依頼はあったと思う。「データですか?CDですか?」なんて聞くこともなく、当たり前に全部プリントをしていた。

不思議なのは、フィルムの種類についての記憶が僕にまったくないことだ。今ならわかるけど、フィルムにもいろいろ種類がある。最も一般的なのはネガフィルムだけど、それ以外にモノクロフィルムやポジフィルムがあり、それらも今よりずっと消費されていたんじゃないだろうか。だけど、そのへんのフィルムを受け付けた記憶がまったくない。3年間もバイトをしていたのに。

これはいったいどうしてなんだろう。仮説1はコンビニはほぼすべての種類のフィルム現像に対応していた。これならいちいち確認しないはず。仮説2はそもそもお客さんの方が「コンビニではモノクロやポジは現像できない」という認識をもっていたパターン。特殊なフィルムはコンビニに持ち込まず写真店に依頼していたのではないか。

なんとなく、後者のような気がするけどなぁ。でも「こちらのフィルムはモノクロなのでうちでは出来ません」なんて、言ったこともないからわからない。

フィルムや写ルンですをお客さんが持ってきたとき、僕らがやったのはお渡し時間を書いて控えを渡すだけ。ドライバーさんの集荷前なら仕上がりは翌日、集荷後なら仕上がりは翌々日の日付を書いた。プリントの枚数を書いた記憶もないし、仕上がありの好みなんてもってのほかだった。

ヤフー知恵袋を見ると2010年に「薬局とかで写真現像を頼むと写真現像の専門店でやるのとはきれいさとか違うんですか?」という質問があった。

薬局やコンビニやクリーニング店などのDPEでは、店員に写真に関する知識が無いので、プリントの色合いや明るさなど、ユーザーに希望があり伝えようとしても、ユーザーの意図を現像・プリントをおこなう現像所に伝える事が難しい面があります。

こんな答えがのっているから、きちんとやりたい人は専門のお店で好みを伝えていたりしたんだろう。

長い間ご愛顧いただきました「DPEフィルムのプリント・焼き増し」の店頭受付サービスは、2019年5月31日(金)をもって全店舗で終了となりました。

そんなセブンイレブンでのフィルム現像サービスは去年終わったらしい。

なんでことを書いたのか自分でもわからない。ふと思い出したので書いた。

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